まだまだレゲエ三昧

■FATMAN DUB CONTEST / PRINCE JAMMY VS CRUCIAL BUNNY

あのBarrington LevyのBarrington Levy In Dubに続いてUKのAuraluxから最高のDubアルバムが登場!!King Tubbyの一番弟子にしてダンスホール最初で最大の立役者であるPrince
Jammyとチャンネル1屈指の腕利きエンジニアとして玄人筋からは極めて高い評価を誇る鬼才Crucial Bunnyの対決盤!!
http://diskunion.net/detail.php?goods_id=REGGAE-2186&sub=53&sub2=

UKサウンドシステムの大立者ファットマンの企画によるプリンス・ジャミーとクルーシャル・バニーのダブ対決。『サウンドシステム』というのは車にでっかいスピーカーを備え付けていつでもどこでも屋外で出張ダンスパーティーが出来るようにしたシステム。日本版ではライナーノーツにイギリスにおけるサウンドシステムの歴史とこのCDの係わりについての訳が記載されており、非常に勉強になりました。また音的にはプリンス・ジャミーのダブはヒュンヒュンと懐かしの特撮宇宙映画っぽいSEが多く使われ楽しかったです。



■AT THE GRASS ROOTS OF DUB / KING TUBBY MEETS THE UPSETTER

ウィンストン・エドワーズ・プロダクションによるキング・タビーリー・ペリーの合同ミキシング?全体的にトローンボーンやフルートをフィーチャーしたホーン・ダブが多め。リー・ペリーっぽいキンキンのハイハットもありつつ、ミキシングはキング・タビーらしい鳴りをしてます。その上でホーンがしっかりとソロをとるので、ダブといってもメロディーがありインストの要素が強いのがイイ。フルートが入ることにより、シリアスなイメージが増した[10]にロッカーズ感じました。
http://www.0152records.com/titlepage/100401.html

こちらはキング・タビーアップセッターズ、ダブ・ミュージックの両雄の対決アルバムとなっています。こちらは和みのダブを聞かせてくれます。



■ALL OVER THE WORLD / DENNIS BOVELL

All Over the World

All Over the World

UK初のレゲエ・バンド、Matumbiのメンバーであり、UK New Waveの最重要バンド、The
Pop Group、The Slits、ラヴァーズ・ロックの重要アーティスト、Janet Kayのプロデューサーであり、初期坂本龍一の重要作品『B2-Unit』のエンジニアも手がけたUKダブ/レゲエ・シーンの最重要人物デニス・ボーヴェル名義の新作が登場。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1390741

デニス・ボーヴェルといえば80年代UKニューウェーブ華やかなりし頃、パンクにダブの手法を取り入れた先鋭的なプロデュースで一躍脚光を集めた人です。その後もダブのソロアルバムを出したきり最近は音沙汰が無かったのですが、どうやら健在だった模様です。
このアルバムではボーカルの入った非常に威勢の良いレゲエ/ダブが聴けますが、聴きやすく間口が広い反面大雑把な印象も受けました。
あともう一つ問題はこのアルバム、今時コピーコントロールCDなんですな。買った時は舐めてましたがiTuneでも読みやがらないCCCDは初めてだぜ。MDも駄目でリッピングソフト使っても駄目なのらしい。ってかそれほど広くないマーケットだと思われるレゲエ/ダブでCCCDってなんなのよこれ?MP3に落とせない段階で音源として失格なんじゃないか?CD読み込むときも物凄い音がしてドライブぶっ壊れるかと思ったよ。恐ろしく時代錯誤な馬鹿CD会社にオレもちょっと怒り心頭です。買った奴が馬鹿を見るってどういうことよ。というわけで皆さんCCCDは買わずに本当のCD盤を買いましょう!


■Never Trust a Hippy / Adrian Sherwood

Never Trust a Hippy

Never Trust a Hippy

シャーウッドはパンク全盛期からUKダブ・レゲエ・シーン周辺の重要人物であり続けてきただけに、本作が最初のフル・アルバムになるとは少々意外だ。だからといって、シャーウッドが今までに意義ある功績を残していないと思われては困る。影響力のあるレーベル、On-U Soundの実力者として、プライマル・スクリームナイン・インチ・ネイルズ、リー“スクラッチ”ペリーらの作品でプロデューサーを務めており、ダンスホールのリズム、硬質で耳を刺すようなダブ、各地の伝統に根ざしたワールド・ミュージック、電子的なインダストリアル・サウンドを一手に引き受け、融合させてきたパイオニアなのだ。

ON-Uのダブサウンドは良くも悪くもイギリスの寒々しい風土、そしてプロデューサー・エイドリアン・シャーウッドの白人らしいセンスにより、メタリックで暗く人工的なダブを聞かせるものが多いです。その辺がジャマイカのダブを好んでよく聴いてると好みの分かれるところかもしれない。今回は初ソロ作品と言うことですが、ダブ/レゲエに拘らず様々なリズムにチャレンジしてミックスの手腕を発揮しているようです。その為ダブに留まらないコンテンポラリーなサウンドに仕上がっています。