ニュー・オーダー/511〜ライブ・イン・フィンズベリー

asin:B00061QV60
ニュー・オーダーがアルバム「ゲット・レディ」を発表当時の2002年、イギリスの野外サマーフェスティバルのライブ映像。
この間アルバム「ウェイティング・フォー・ザ・サイレンズ・コール」を発表したニュー・オーダーですが、こいつら実は「演奏が最悪」と誰しもが認めるド下手バンドなんですよ。楽器出来ないオレでさえライブに関してははっきり「音外してるよなあ」 とか判るもんなあ。20年以上のキャリアがあってこれですから、今更誰も文句は言いません。しかしギターにしろベースにしろドラムにしろ、「ニュー・オーダーらしい音」というのは確かにあり、音程外すくせにバーナード・サムナーの青臭い歌声は胸に来るものがあるし、ピーター・フックのベースは「ニュー・オーダー節」とでも言えそうな唯一無二の音色を醸し出します。アルバムでの曲調のバラつきとか考えるとムラッけな性格の連中なんだなあ、と思いますが、逆にシングル曲の完成度を考えると音の響きや鳴り方に対する判断力や感受性、集中力は恐ろしく高いなあという気もします。
さてこのライブではキーボードのジリアン・ギルバートの姿がなくて(何故?)、代わりにコーラスの女性とギター&キーボードのサポートが一人います。そしてB・サムナーもP・フックもころころと太った上になんかその辺のおっさんみたいなTシャツとジーンズ姿です。B・サムナーなんてお腹の肉の上にギター置いて演奏してます(涙)。しかしそんなことはどうでもいいんです。ひとたび演奏が始まればあのキラキラと疾走して行くニュー・オーダーのリズムとメロディなんです。まあ、ライブDVD用に音オーバーダブしてると思うけどさあ…。
それとジョイ・ディビジョン時代の曲を5曲やってます。やっぱり「トランスミッション」も「ラブ・ウィル・ティア・アス・アパート」も、今聴いても時代を感じない物凄い曲なんだなあ、ということを実感します。