ええええッ!?なんとオレがライターデビュー、なのかッ!?/『ジョージ・A・ロメロの世界 映画史を変えたゾンビという発明』

ジョージ・A・ロメロの世界 映画史を変えたゾンビという発明

ジョージ・A・ロメロの世界 映画史を変えたゾンビという発明 (ele-king books)

映画の歴史を変えた男、ジョージ・A・ロメロとは何者だったのか 『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年)、『ゾンビ』(1978年)、『死霊のえじき』(1985年)の「ゾンビ」三部作により、映画の世界に「ゾンビ映画」という映画史に残る大発明をした男、ジョージ・A・ロメロ。 このたび、お蔵入りとなっていた幻の非ゾンビ映画アミューズメント・パーク』が発掘され、一般公開されることに。デビュー作『ナイト~』とブレイク作『ゾンビ』の間をつなぐ時期にあたる1973年に撮影された本作を基点に、改めてロメロという映画作家の本質に迫ります!

ホラー映画『ゾンビ』で映画史に名を残す監督ジョージ・A・ロメロ。そのロメロのお蔵入りになっていた映画、『アミューズメント・パーク』が発掘され、遂に公開の運びとなったんですね。そして公開を記念し、ロメロのこれまでの功績を振り返るムック、ジョージ・A・ロメロの世界 映画史を変えたゾンビという発明』が10月6日に発売されることになりました。

そしてなんと!このムックに、オレの書いた原稿が掲載されているんです!

タイトルは「ロメロのアンビバレンツを内包した映画『ダーク・ハーフ』」。ちなみに「フモ」でも「暗黒皇帝」でもなく本名で投稿してありますので、適当に探してみてください。いや~それにしても……

オレ、遂にライターデビュー、なのか~~ッ!!??

このブログも18年続けてきましたが、まさかきちんとした商業誌に原稿を書くことになるとは思いませんでした。だいたいこのブログを読めば分かると思いますが、オレは悪文だし、どんな事にも中途半端な知識しかありません。自分でもそれは十分分かってるので、プロのライターになりたいだなんて、ブログを始めてから一度も思った事はありません。気楽に好き勝手にダラダラ適当なことを書くのを趣味にしているだけのオッサンなんですよ。

しかしそんなオレのブログが出版元であるPヴァインの編集者さんの目になぜか留まったらしく、突然の原稿依頼が来てしまったんですね!人生何があるかわかったもんじゃないっすね!

とはいえ、これも何かの縁だし、一生に一度あるかないかの経験なので、お受けすることになったのですよ。もとより出版元がPヴァイン、音楽CDやEle-kingのweb記事には馴染みがあったので、それが嬉しかったというのもありますね。編集者さんによると、「ロメロといえば書き手がいつもの顔ぶれ(映画秘宝方面)で 固まりがちなので、 あまりそっち方面じゃない人にも書いてほしかった」ということでしたので、最も映画秘宝的じゃないオレのところに話が来たということなのでしょう。

そしてなんとかシコシコ書き上げて編集者さんにお渡しし、いよいよ出版日も近付き、編集者さんから完成版の詳しい内容を教えてもらうことになったんですよ。そしたらアナタ、その執筆陣の豪華さに頭がクラクラしてしまったんですよ!

《執筆者》伊東美和、稲継美保、ノーマン・イングランド、氏家譲寿(ナマニク)、宇波拓、恵木大(ヒロシニコフ)、上條葉月、木津毅、キヒト、児嶋都、児玉美月、後藤護、高橋ヨシキ、てらさわホーク、とみさわ昭仁真魚八重子、森本在臣、山崎圭司、山崎朋

どの方も誰もが知るプロ中のプロ、泣く子も黙るボスキャラ級の鬼ライターの方ばかりじゃないっすか!?そんな有名ライターさんたちの中にスライム並みにザコなオレがいていいのか……ッ!?

いや~なにこの壮絶なアウェー感。

最初は「オレの書いた原稿が世に出る!嬉しいのう!嬉しいのう!」と思ってたんですが、このメンツを見て「誰も……オレの原稿読まないでください……たいしたもんじゃないんで……」と布団の中で小さくなってシクシク泣いていたほどでした……。だいたい「執筆者プロフィール」の欄を読むとどのライターの方も華々しい活動履歴が書かれているところを、オレのプロフィールなんて「ブログとツイッターやってまっす!」だもんなあ!アホかっつーの!まあオレらしいと言えばオレらしいけどな(開き直り)!

とまあ、「オレ、遂にライターデビュー!?」などとふざけて書きましたが、ホントのところは「賑やかし」程度のものです。デビューもしてないしライターでもありません。今回のムックでも、本職ライターの方は知識も文章力も当然ハンパなく、「原稿料を貰ってきちんとした内容のものを書き、読者に広い知見を与えるというのはどういうことなのか」を思い知らされました。同じ土俵に立ってみると、それがいかに高い訓練を積み切磋琢磨して為されたものなのかが痛いほどに分かりました。

今回はたまたまだっただけで、今後このような形で商業誌に何かを書くなんてことも無いでしょう。でも原稿を書くのは楽しかったし、商業誌に自分の名前が載るというのはちょっぴり誇らしかったし、とてもいい思い出になりました。60も近くになり、こんな体験ができるとは思いませんでした。未熟で不遜極まりないオレですが、そのオレに素晴らしい機会を与えてくれたPヴァイン編集の大久保潤さん、本当にありがとうございました。

そんなわけで、素晴らしい執筆陣によって書かれた究極のロメロ本、コンパクトですが内容はギュッと詰まっていて、ロメロの事を網羅的に追求したこのムックが、なんとたったの1800円+税で発売です!オレの原稿に関しては見るべきものはないとは思いますが、この世界に数少ない『メモリの藻屑』ファンと「暗黒皇帝」ファンの方が(いるのか!?)オレ目当てだけに買ってくれても売り上げに貢献できるので嬉しいです!皆さまにあらせられましてはこぞって購入いたしましょう!