世界の危機はジェラルド・バトラーにまかしとけ!?/映画『ハンターキラー 潜航せよ』

■ハンターキラー 潜航せよ (監督:ドノバン・マーシュ 2018年アメリカ映画)

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潜水艦攻撃事件に端を発する米ソ軍隊の睨み合い!迫りくる第3次世界大戦の危機!このまま人類は戦乱の炎に焼き尽くされるのか!?この事態を収めることのできる者はいないのか!?そこに現れた一人の男!その名は……ジェラルド・バトラー!!

ジェラルド・バトラー!!『300(スリーハンドレッド)』『キング・オブ・エジプト』では古代、『GAMER』では未来世界で戦い、『エンド・オブ・ホワイトハウス』『エンド・オブ・キングダム』ではアメリカ合衆国大統領をたった一人で守り抜き、『ジオストーム』では衛星軌道上から地球滅亡の危機を救った男!そんなジェラルド・バトラーの今度の戦場は暗く深い海の中だ!その映画のタイトルは、『ハンターキラー 潜航せよ』!!

ジェラルド・バトラーさんの今回の役回りは攻撃型原潜「ハンターキラー」の艦長ジョー・グラス。彼はロシア近海で攻撃され破壊された米ソそれぞれの原潜を調査中だった。その最中、ロシアでは軍事クーデターが勃発、ロシア大統領が拘束される!そしてジョー・グラスに命令が下された!「ロシア大統領を救出せよ!」しかし、海中ですら鉄壁の防衛を誇るロシア海域にハンターキラーは潜入することができるのか!?潜航せよ!深く潜航せよ!行け、行くんだハンターキラー!そしてジェラルド・バトラー!!!

緊張に満ちた原子力潜水艦の戦いを描くミリタリー・アクション・サスペンス『ハンターキラー 潜航せよ』であります。あ、さっきタイトル言いましたか。潜水艦を舞台とした軍事サスペンスとしては『U・ボート』や『レッド・オクトーバーを追え!』なんて映画が有名ですが、共通するのは一切の視界が無く、ソナーだけで敵や周囲の海域を探知しなければいけないこと、潜水艦という狭苦しい密閉空間の中でサスペンスが進行し続けるということ、さらにそれが暗く冷たく高圧の海中であり、ほんの少しの損傷ですら容易く危機に繋がること、などなどが挙げられるでしょうか。しかし逆に、見えない海中という利点を生かし、敵に隠密に近づき強力な武器で一撃必殺の攻撃を仕掛けられる、という潜水艦海戦独特の醍醐味もあるんですね。

さらーに!今作ではハンターキラーの海中作戦だけではなく、現地にHALO降下した4人の精鋭特殊部隊による陸上作戦も展開されるんですな!これにより地上・海中の二つの隠密作戦が展開されることとなり、サスペンスは2倍!美味しさは10倍!となるわけなんですよ!緊張に継ぐ緊張の中じわじわと敵の懐に侵入してゆく二つの作戦行動が終局で交わり、これまでの緊張を一気に弾き飛ばすような熾烈な戦闘が勃発する時の興奮といったらあーりゃしません!即ち決して隠密作戦だけで終始した作品じゃないってことなんですよ。ここで登場するアレやコレやの武器兵器は軍事オタクの方なら垂涎モノでしょうし、あんまりそうじゃないオレですら「ヤベー帰ったら『CoD』やらなきゃ……」と思っちゃったぐらいでアリマス!

こういった物語の中でジェラルド・バトラーさんは、どこまでも熱く濃く艦長としての任務を遂行し、 それがどれほど上層部の逆燐に触れようとも、あくまで己の勘と信念を信じ、軍務という枠組みから離れて、人として漢(おとこ)としてやるべきこと、やらねばならないことを押し通し、徹底的に「漢光り」するキャラクターを演じているのですよ(あ、「漢光り」って今オレが適当に考えた造語です)!そしてそれによって描かれる国境を超えた熱く濃いい漢の友情の炸裂に、観る者皆胸のときめきを押さえる事が出来なくなることでありましょう!もはやジェラルド・バトラーさんの映画に間違いはない!それは「俺を信じて生きろ」と言っているか如きものなのであります!確かにこの物語は「ふつーありえねーだろ」の連続ではありますが、「ありえねー」話だからこそフィクションは面白いのだし、その馬鹿馬鹿しさも含めてとことん楽しめる、映画『ハンターキラー 潜航せよ』 はそんな映画なんざますのよ!

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ハンターキラー 潜航せよ〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)

ハンターキラー 潜航せよ〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)

 
ハンターキラー 潜航せよ〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)

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ハンターキラー 潜航せよ

ハンターキラー 潜航せよ