2017年オレ的映画ベストテン!!!

2017年も押し迫り、今年も「オレ的映画ベストテン」の時期がやってまいりました。

とはいえ、……いやー、今年もあんまり映画観てません。去年のベストテンでも似たようなことほざいてましたが、今年前半はなにしろ引越しとその後の整理で映画館どころではなかったんです。さらに今年暮れからは仕事やらなにやらが忙しくなり話題作がまるで観られませんでした。

そんな訳ですので「2017年公開映画の厳選された10作」とかいうものではまるでなく「オレがぽつぽつ観た数少ない映画の中から適当に選んだ10作」程度のものだと思われてください。という訳でいつもながらの言い訳塗れの前フリはここまでにして行ってみよう!! 

第1位:ブレードランナー 2049 (監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 2017年アメリカ映画)

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"「生の虚しさと儚さ」「生きる事の孤独」「自分が何者であるのかという不安」。これら『ブレードランナー』の孕むテーマは、人が生きる上で直面する普遍的な問い掛けであり、不安ではないか。そしてだからこそ、『ブレードランナー』の物語は我々の心を捉え、歴史を超えて語り継がれてきたのではないか。そして、監督を変え、35年の月日の末に完成した『2049』も、この根底となるテーマは全く変わっていない。それを活かせていたからこそ『2049』は1作目の世界観ときっちりリンクした正統な続編として完成したのだ。"(ブログ記事より)

第2位:T2 トレインスポッティング (監督:ダニー・ボイル 2017年イギリス映画)

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"無様なだけでしかなかった自分の人生に、年老いることにより、落とし所を見つけられるか見つけられないか、それがこの『T2』という物語だったのだ。物語では、クライマックスにおいて、その「落とし所」を、見つけられる者も、見つけられない者もいる。だが、人生が遣る瀬無く、そして、その遣る瀬無い人生を生きてきてしまったことに、誰もが変わりない。その遣る瀬無さが、映画を観ていたオレの胸に、まるでブーメランのように、深々と突き刺さってきたんだよ。人生を選べたか、選べなかったか、実はそんなことは重要じゃないんだ。ただ、何をしたとしても、何をしなかったとしても、それでもどうしても心に湧き起らざるを得ない遣る瀬無さが、オレには、堪らなく痛かったんだよ。"(ブログ記事より)

第3位:スター・ウォーズ/最後のジェダイ (監督:ライアン・ジョンソン 2017年アメリカ映画)

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"『最後のジェダイ』はその中で、ジェダイという名の【救世主】の喪われた世界と、そのジェダイを新たに継ぐべき者が生まれようとする過渡的な状況を描く作品だ。それは【救済】と【希望】がまだ手探りでしかない状況なのだ。だからこそ否応なく物語は熾烈であり過酷なのだ。それは、夜明け前の漆黒の暗闇を描く作品だからなのだ。そしてこの状況は、『最後のジェダイ』を新3部作の中盤の在り方として最も正しく、最も正統的なドラマとして成立させているのだ。善が悪の中に今まさに飲み込まれようという混沌と混乱の渦中にありながらも、【新たなる希望】を模索して止まない物語、これこそがスター・ウォーズではないか。こうして『最後のジェダイ』は、新3部作の中盤にありながらスター・ウォーズ・サーガの新たなる傑作として堂々と完成したのである。"(ブログ記事より)

第4位:トリプルX 再起動 (監督:D・J・カルーソ 2017年アメリカ映画)

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今回のベストテンも結構しょーもない映画を沢山挙げているんですが、この『トリプルX 再起動』はその中でも群を抜いてしょーもない映画でしたね。もうホント支離滅裂で荒唐無稽で馬鹿馬鹿しいアクション映画なんですが、でもねー、なんか好きなんっすよーこれー。映画の出来なんか全然たいしたことないんですが、ドニーさんとトニー・ジャーコレステロールハゲと並んで立ってるだけで嬉しくなっちゃうじゃないですか。ルビー・ローズさんも素敵でしたよねー。でもね、なにより、インドの宝石・ディーピカー・パドゥコーン様が出演なさっている、ただこれだけで30点ぐらいの映画が1億点ぐらいまで跳ね上がるわけですよ。ディーピカー様の御姿を日本の劇場で観られる。これだけでも僥倖と言わねばならないし、インド方向に五体投地したくなってしまうわけですよ。

第5位:オン・ザ・ミルキー・ロード (監督:エミール・クストリッツァ 2016年セルビア・イギリス・アメリカ映画)

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"『オン・ザ・ミルキー・ロード』はそれら戦争が終わり生き延びた人々が、その未来に何を負って生きるのか、を描こうとしたのではないか。戦争が終わり平和が訪れても、生き延びた人々が喪ってしまったものは決して還ることはない。その平和は、安寧なのではなく、喪われたものの記憶と過ごさざるを得ない、終わることの無い喪の時間であると言うこともできるのだ。しかし、人は過去にのみ生きることはできない。何がしかの未来へと自らを繋げなければならない。そしてそれは、生命の溢れる"ミルキー・ロード"へと至る道でなければならないのだ。あのラストには、そういった意味が込められていたのではないかとオレなどは思うのだ。"(ブログ記事より)第6位:エンドレス・ポエトリー (監督:アレハンドロ・ホドロフスキー 2016年フランス、チリ、日本映画)

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"『リアリティのダンス』がホドロフスキーの「胎動篇」だとすると、この『エンドレス・ポエトリー』は「躍動篇」だということができる。前作において中心的に描かれた父親との軋轢の物語は完結し、ここでは個人としてのアレハンドロがどのように人生と芸術に目覚めてゆくかが描かれるという訳だ。しかし、「父と子の軋轢」というある種普遍性を帯びた前作に比べ、この作品はより個人的であり、同時に「芸術とは何か」という抽象的な物語になっており、実の所”芸術”に興味が無ければ放埓の限りを尽くしたボヘミアンな群像描写に「この人たちナニやってるの?」という感想で終わってしまうきらいもある。とはいえ、それを抜きにすれば次々と表出するマジカルな映像の妙にとことん堪能できる作品だろう。"(ブログ記事より)

第7位:キングコング:髑髏島の巨神 (監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ 2017年アメリカ映画

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"確かに見た目はドデカイ猿なんだけれども、なんかこう荒ぶる神みたいに獰猛かつ神々しいのよ!ストーリーでも実際そういう扱いだったが、「単にデカイ猿」以上の超自然的なものを醸し出してるのよ。だからこそ堂々と「モンスター」なわけなのよ。で、このコングが、映画始まってそうそうガンガン出てきやがるのさ!『ジョーズ』やギャレゴジみたいに気を持たせつつ徐々に姿を現したりなんかしないんだよ!「自分らコング映画観に来よったんやろ!思いっきり観しちゃるわ!とことん観るとええねん!(適当な関西弁)」てな感じで出し惜しみしないんである。まずここがいい!いやしかしコングだけなら飽きてしまうかもしれない。そこを「コングだけちゃいまっせ!おぜぜ貰った分ぎょうさんサービスしたるわ!(適当な関西弁)」とばかりに奇っ怪な巨大怪獣が総出演なのですよ!"(ブログ記事より)

第8位:ベイビー・ドライバー (監督:エドガー・ライト 2017年イギリス・アメリカ映画)

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"音楽が主人公のひとつのアイデンティティとなり、音楽が物語に豊かさを与え、そしてその音楽が物語をドライブさせてゆくといった展開はもともと監督エドガー・ライトの真骨頂だった。エドガー・ライトは自身のそういった資質と趣向を120%活かした映画を撮りたいとかねてから願っていたに違いない。この『ベイビー・ドライバー』は銀行強盗を中心に据えたクライム・サスペンスの形を取っているが、むしろ「最高のBGMに相応しい最高の映像と物語」を追及した時、それがクライム・サスペンスに行きついたという事ではないのだろうか。"(ブログ記事より)第9位:ワンダーウーマン (監督:パティ・ジェンキンス 2017年アメリカ映画)

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もうね。なんと言ってもガル・ガドット様ですよ。例え映画自体に賛否両論あったとしても、ガル・ガドット様がたまらなく美しい」という事実だけは、これはもう決して覆すことは出来ない事なんですよ。そのたまらなく美しいガル・ガドット様がですね。露出度の多いコスチュームを着てですよ。飛んだり跳ねたり、とてもとても激しい動きをしてみせるんですよ。殴ったり蹴ったり、それはもう、とてもとても激しい動きですよ。この、「たまらなく美しいガル・ガドット様」の「とてもとても激しい動き」を観ることができる、それ以上の、いったい何が必要だというのでしょう?

第10位:ドクター・ストレンジ (監督:スコット・デリクソン 2017年アメリカ映画)

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実はこの『ドクター・ストレンジ』、劇場で観て無いんですよ。物凄く観たかったんですが、公開時丁度引っ越し真っ盛りで、映画どころじゃなかったんですね。で、やっと落ち着いた頃ソフトが出たんで購入して観たんですが、いやー、楽しかったー。限りなくカルトめいた物語にもニヤニヤしてしまいましたが、巨大な万華鏡のようにクルクルと姿を変えてゆくビル群とかキラキラと宙に浮かぶ黄金の曼陀羅とか「なにがどうなってんだ」と驚嘆してしまうVFXが綺麗で綺麗で見とれてしまいましたね。これ3Dで観たかったなあ。それにしてもカンバーバッチさんがアメコミ・ヒーロー演じるなんて想像もできませんでしたが、これが意外とハマッていたのにもビックリさせられました。