最近読んだコミック

アイアムアヒーロー (14) / 花沢吾一

英雄・比呂美・小田…3人は微妙な関係を紡ぎながら、東京を目指し…旅を続ける。弾丸の補充によった箱根の地。多くの人々が癒やしを求めて集っていたその地は……すなわち、大量のZQNが集まる場所と化しており………!!?大反響!大人気!黙示録第14巻!!連載時のカラーも収録!!

アイアムアヒーロー』14巻、世紀末血塗れゾンビ・サバイバル・ストーリーの筈なのに、なんだこのお色気たっぷりのまったり温泉入浴な表紙は!と思ったら、こんなシーンがちゃんとストーリーにあったのね。ゾンビ・パニックと世界の崩壊から始まったこのコミックも、主要キャラが固定され物語テーマも次第に核心へと近づきつつあり、こうなると段々主要キャラへの愛着が強くなってくるから、もう誰も死んでほしくないと思えてくるんだよなあ…。

ヴィンランド・サガ(14) / 幸村誠

奴隷の身分から解放されたトルフィンだが、農場を去る前にやり残したことがあった。それは、かつての同朋クヌート王が始めたこの戦争をやめさせること。クヌートは今やイングランドデンマークの統一王となっている。奴隷の身なりのままでは近衛兵に阻まれて会うことすら出来ない。どうするトルフィン! これにて奴隷編完結 そして、新たな旅が始まる!

一時「完結編だと!?」と思ってしまい、「まだヴィンランド行ってないんだけど…」と首をかしげてたが、「奴隷編完結」ということだそうで。ということはこれでやっとヴィンランド目指すことになるんだよね…ああまだまだ長い…。

■人生は二日だけ / 堤谷菜央

人生は二日だけ (リュウコミックス)

人生は二日だけ (リュウコミックス)

人工的に作り出した赤ん坊を売って大儲けしようとする女性科学者。しかし彼女の男友達(ゲイ)は自分が赤ん坊を育てると言い出す。啓示と救いに満ちた衝撃のデビュー作『バースデイ』を始め、情緒不安定な従姉に振り回されるヘタレ青年の物語『ライトナイトライト』、ロリータの純愛『金りんごちゃんの恋』、死んだ兄に憑かれた女子高生を描く『兎の生る木』、火星の海底プラントが舞台のSF『BIANCA』など計6作品収録のデビューコミックス!
(著者について)「COMICリュウ」の新人賞「第12回龍神賞」にて、応募作品『バースデイ』が審査員の吾妻ひでお安彦良和に絶賛され、リュウ創刊以来初の「金龍賞」を受賞。同作品が「COMICリュウ」2013年2月号に掲載されてデビューを飾る。以降、「COMICリュウ」「フィールヤング」(祥伝社)を中心に精力的に読切作品を発表。今回がファーストコミックスとなる業界注目の新鋭。

作画やストーリー運びが大島弓子そっくり、とあちこちで物議を醸している堤谷菜央さんの短編集です。まあ確かにその通りなんだけど、大島さんって実質今殆ど描いていないわけで、そんな中で大島テイストの漫画読めるって、それはそれでいいんじゃないですか。ただしそっくりとはいっても、大島さんならではの繊細かつ緻密な構成力にはまだまだ全然及んでいないことも確かで(まあ大島さんは天才だしなあ…)、そういった力量不足を逆に自分らしさで補うことでこの人は成長してゆくんじゃないかと思いますけどね。