オランダのコメディゾンビ映画『ゾンビ・クエスト』

■ゾンビ・クエスト (監督:マルテイン・スミッツ,エルヴィン・ヴァン・デン・エショフ 2011年オランダ映画)


助手「博士、またゾンビ映画観てるんですか。この間ゾンビはもう飽きたって言ってたばかりじゃないですか」
博士「ふふん。確かにゾンビ映画は飽きたわい。しかしこの『ゾンビ・クエスト』、ちょっと珍しいオランダ製のゾンビ映画なのじゃ」
助手「ほう。チューリップと風車ですね」
博士「今時オランダで連想するのはその程度か馬鹿者。オランダと言えば合法ドラッグと飾り窓の女に決まっておるじゃろうが」
助手「じゃあこの映画、飾り窓の女がゾンビになってチューリップ畑でドラッグ決めながら風車に突っ込む、というお話なんですね、わかります」
博士「一回死んで来い。実をいうとこの間『暴走!ターボ・バスターズ』『暴走!ニトロ・バスターズ』という超絶バカ映画を観てたいそう気に入ってな。で、これがオランダ映画なのじゃ。オランダには何かある。そう直感したわしはこのオランダゾンビ映画を観てみることにしたわけじゃな」
助手「で、なにかあったわけですか」
博士「うむ。まず出演俳優の名前が凄い。ヤハ・ゲイアー、ヤフヤ・ガイール、ジジ・ラヴェリ、ミマウン・アウレド・ラディ、ミモーニ・ウル・ラディ、セルジオハッセルバインク、ジジ・ラヴェッリじゃぞ」
助手「さすが移民の国オランダですね」
博士「さらに原題が凄い。なんと「ゾンビビ(Zombibi)」じゃ」
助手「ぞんびび!」
博士「ぞんびびー!」
助手「ぞんびびびびびーー!!」
博士「…いい加減にしろ」
助手「すんません」
博士「あとな、他のゾンビ映画とちと違う所は、ゾンビ化すると緑色の汁を口やらなにやらから滴らせることじゃな」
助手「ウンチやオシッコも緑なんですかね」
博士「少なくとも緑便を出すゾンビは登場しなかったのう」
助手「そもそもどんなお話なんですか」
博士「突然ゾンビの溢れ出した街で、冴えない非モテの主人公が惚れた女を助けるために、仲間を集めてビルの屋上を目指す、というお話じゃ」
助手「ビルの各階には格闘家が待ち構えていて主人公と戦うのですか」
博士「それはブルース・リーの映画じゃ」
助手「で、面白かったんですか」
博士「うーむ。『スコット・ピルグリム』みたいなゲーム画面っぽい戦いをしてみせたり、変な武器で戦ったり、突然現れた謎のキャラのニックネームがバーンと画面に映し出されたりしておったが、結局なんだか悪ふざけしているだけみたいな演出ばかりじゃったのう」
助手「じゃあつまんなかったんですか」
博士「いや、婦警役で出てくる金髪娘がなかなか美人ちゃんじゃったのう。映画は★2つじゃがこの美人ちゃんがいたから★2.5ぐらいじゃ」
助手「ゾンビ映画だけにかぶりつきたくなるような美人、というわけですね」
博士「それがオチかい…」

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