■UFO−侵略− (監督:ドミニク・バーンズ 2011年イギリス映画)
助手「博士、何を肩落として見事なOrzポーズになってるんですか」
博士「やられた…やられたんじゃよ」
助手「食中毒ですか。さては冷蔵庫の奥底に眠っていた謎物体でも口に入れちゃったんでしょ。博士意地汚いからなあ」
博士「ちゃうわアホ。豪快なまでの地雷映画踏んじゃったのじゃよ」
助手「ほうそれは」
博士「タイトルは『UFO−侵略−』、まあアルバトロス映画を思わせる(実際の配給はちゃう)投げ遣りなタイトルから推して知るべし、ってえことなんじゃが、実はこの映画、一応あのジャン=クロード・ヴァン・ダムが出演してるんじゃよ。というか最初主演張ってるとばっかり思ってたんじゃがな。だから「うーん、地雷臭いがヴァン・ダムだし、そうそう間違いはないと思うんじゃがのう」とうっかりレンタルしたのが運の尽き」
助手「え、ヴァン・ダムがチョイ役なんですか」
博士「うむ。映画開始早々、主演者たちがクラブで踊り呆ける情景に、どうやら物語の後半らしい緊迫気味のカットバックが入るんじゃが、この構成がどうにもこうにも素人臭い。この段階で既に「これって後半まで全然盛り上がらないからあえて後半の映像入れたんだろうなあ」と勘付く。このカットバックにはヴァン・ダムの顏がちらちら出るものの、本編では待てど暮らせどヴァン・ダムが物語に出てこない!その代り華の無い主演者たちが華の無い物語をダラダラ繰り広げているだけなんじゃ。おーいどうなってんだー!?」
助手「博士の日常のように華が無くてダラダラなわけですね」
博士「やかましいわ。まあお話はタイトル通り「UFOが侵略しにきちゃうんだよ!きちゃうんだよ!」というものなんじゃが、いかにも低予算ってぇのは目をつぶるとしても、ひねりも工夫もなーんにもない、どっかで見たことあるようなシークエンスを「どうどう?結構スリリングでしょ?イケてるでしょ?」とばかりに得意げに披露してくれちゃって、観ているこっちはひたすらあきれ果てるばかりなんじゃよ」
助手「このブログのブログ主も半可通な知識披露して「どうどう?結構知ってるでしょ?イケてるでしょ?」とやってるところがイタイですね」
博士「それについてはノーコメントとさせとくれ…。しかもこの映画、何だか知らないけどお話を室内でばかり展開させようとするんじゃ。みんな家から出たがらないんじゃよ!そんなシナリオでいったいどうやって宇宙人の地球侵略描こうと思ったんだよ製作者…。そういえば同じ侵略映画『スカイライン』も実は物語が部屋の中とかアパートの周辺でしか展開しない映画だったなー、とか思ったが、まさかそこだけ参考にしたのかい、この映画…」
助手「登場人物全員自宅警備員だったというわけなんですか」
博士「ただ一応この映画、ヴァン・ダムの実の娘であるビアンカ・ブリーさんと、ピアース・ブロスナンの息子ショーン・ブロスナンさんが出ておられるのが唯一の注目部分じゃな。ヴァン・ダムとビアンカ・ブリーさんとの格闘シーンも見られて、この辺はとりあえずの見所といったところかもしれん。まああとはな〜んも見るところ無いんじゃがな…。決して興味沸いて観てみようとは思わない様に!」
助手「いやーこんな映画わざわざ好き好んでレンタルするのは博士ぐらいですってば!」
博士「ほっとけ!」
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