というわけで昨日の『2012年・オレ的映画ベストテン!』に引き続き『2012年・オレ的映画【裏】ベストテン!』をお送りします。
なんで今回わざわざ【裏】なんて別枠を作ったのかというと、こういったベストテンだとどうもブロックバスター映画ばかりが並びがちになり、地味な良作やインディペンデント映画がなかなか入れ難くなってしまうからなんですね。いや、別に入れてもいいんですが、爆炎とCGの踊る派手なアクション映画と、暗く内省的で文学的な映画を一緒くたに並べるのがどうも自分的にはチグハグに感じてしまい、そういった理由で今回2つに分けてみたんですね。つまりこの【裏】ベストテンは"暗く内省的で文学的な映画"が割と多く並んでいるという訳なんです。ある意味より私的なダークサイドに触れたランキングということができるでしょう。では能書きはこのぐらいにしていってみましょう。
1位:アナザー・プラネット
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【レヴュー:贖罪の惑星〜映画『アナザープラネット』 】
2位:メランコリア
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【レヴュー:世界の終り、そして憂鬱という名の昏きトンネルの向こう〜映画『メランコリア』 】
3位:大人のけんか
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【レヴュー:ポランスキー監督の映画『おとなのけんか』は極上のコメディだった!】
4位:ドライヴ
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【レヴュー:『ドライヴ』はとてつもなくカッコいい映画だったな(ただし『ヴァルハラ・ライジング』はええっと…)】
5位:クロニクル(Chronicle)<未>
(Amazon U.K. Chronicle: Extended Edition (Blu-ray + Digital Copy))
この『クロニクル』は、強大過ぎる自らの能力に苦悩し押しつぶされ、最後に破滅してゆくという、悲劇の物語として語られているといった点で、クローネンバーグの『デッド・ゾーン』により近い感触を持った作品として完成しているんです。高揚感と恐怖に満ちた超能力の描写、その能力を持った者同士の強力な親密性、これら、ビジュアルと内面性の両方で、P.O.V.視点が恐るべき表現力と説得力を発揮しているといった点で、映画『クロニクル』は稀有な完成度を誇る映画として観ることができるのです。傑作です。
【レヴュー:超能力を持ってしまった若者たちの友情と破滅の物語〜映画『クロニクル(Chronicle)』】
6位:Virginia / ヴァージニア
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【レヴュー:コッポラの描くアメリカン・ゴシックの世界〜映画『Virginia / ヴァージニア』】
7位:ベルフラワー
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【レヴュー:絶対零度の抒情〜映画『ベルフラワー』】
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)
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【レヴュー:一人の少年になぞらえたアメリカの喪失と克服の物語〜映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』 】
9位:テイク・シェルター
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【レヴュー:可視化された不安〜映画『テイク・シェルター』 】
10位:夜のとばりの物語
夜のとばりの物語 3D&2D ブルーレイ [Blu-ray]
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【レヴュー:美しくて不思議な影絵の御伽噺〜映画『夜のとばりの物語』 】
■というわけでまとめのようなもの
以上、【裏】ベストテンをお送りしましたが、こうして並べてみると、自分というのは幻想味の強い美しい映像の物語が好きなようなんですね。そういえば表のベストテンも割とそういう傾向でしたね。言ってみれば表のベストテンは気持ちがアクティヴな時の自分で、裏はちょっと静かにしていたい時の自分の心象にマッチした作品ということができるかもしれません。正反対のように見えるかもしれませんが、どちらも自分だし、自分の中では辻褄が合っているんですよ。