逗子の思い出 (後編)

神武寺鷹取山ハイキングコース」と名付けられたこのコース、神武寺までの山登りも大変だったが、ここから鷹取山を越えるのがさらに半端じゃなかった。
石だらけの岩山の道なき道を登り進み、相方さんは早くもグロッキー気味である。
 
岩の間にお尻が挟まって出られない相方さん。
 
ハイキングコースの道には時々虎ロープやらチェーンやらが渡してある。これを伝いながら50度近くある傾斜を登る事もあり、相方さんと二人で「これハイキングだよね!?アスレチックじゃないよね!?」と涙目になりながら確認しあう。

東逗子トンネルの上辺り。この足下を国道16号線横浜横須賀道路が通っていることになる。見晴らしのよさに鳥になって羽ばたく相方さん。
 
アップダウンを抜けるとちょっとした広場が開けてきた。ここがかつて石切り場だった場所らしい。垂直の石場をロッククライミングしている人たちが沢山集まっている。何故かワンコまでロッククライミングして岩場に繋がれていた。
  
鷹取山展望台に上る。地上138m。石切り場跡の全景。

GoogleMapの航空写真で見るとこんな具合の広場。

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展望台を降り、ロッククライマーたちを横目で見ながら岩場の奥へ。

すると巨大な石仏が姿を現す。魔崖仏と呼ばれているものらしい。

でーかーいー。

両翼が何かの入り口のように切り立った岩場を出ると、ぴーひょろろーとトンビの声がする。いやしかし、こんなに近くでトンビの声聞くのは生まれて初めてだ。と思ったら岩のてっぺんにとまるトンビさん発見。
 
さらに奥へ。すっかり苔生し鮮やかな緑色に染まった岩場。とても神秘的な眺めだ。ここだけ何かの磁力が働いているみたいにひんやりと湿った空気が流れていた。

そんなこんなで帰り道。下界へと降りると舗装された道があり等間隔で切られた階段がある。「ぶ、文明っていいね・・・」「そうだね、やっぱり文明サイコーだよね・・・」自然の景観はたっぷり堪能したけれど、体力が人並み以下の二人はすっかりヘロヘロ状態になって帰路に着いたのでした。