- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2008/04/24
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 83回
- この商品を含むブログ (144件) を見る
こういった図式だと容易く恐怖や不安をクローズアップしたゾンビ・ホラーになりそうだが、この映画のテーマとなっているのは圧倒的な”孤独”なんだね。この孤独の様を描くのが映画の主軸なんだろう。ただ、これがもしオレだったら、治療なんてしちめんどくさいことなんか考えずに、ダークシーカーの潜んでいそうな家屋を焼き討ちするけどな!昼間で明るかったらこっちのもんだ!奴等を燃やし尽くせ!…なんてことを考えちゃうオレは人間の屑でしょうかどうでしょうか。
しかしなにしろ滅び去り廃墟となったN.Y.の街が美しい。人っ子一人ない、という寂寥感が素晴らしいのだ。そしてこの映画の光景のように、突然この世界から全ての人々が消え去り、自分一人だけが取り残されている、なんて妄想は結構誰でも抱いたことがあるんじゃないだろうか。
早朝の街路を歩いている時。静かな夜一人部屋にいる時。人里離れた自然の中を散策している時。そんな時、あたかも世界に自分たった一人のような幻想をふと頭の中で巡らせたりはしないだろうか。この映画は、そんな妄想や幻想がスクリーンに焼き付けられたもののようにオレには見えた。
そんな”誰もいなくなってしまった世界”を描いたSF作品という多数あるのだろうが、オレなんかは小松左京の「こちらニッポン…」、それとマンガでは高山和雅の「ノアの末裔」を思い出したなあ。
- 作者: 小松左京
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 1998/10
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
- 作者: 高山和雅
- 出版社/メーカー: 青林堂
- 発売日: 1986/04
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る