最近ダラ観したDVDやら配信やら

ヘル・レイザー

ヘル・レイザー (監督:デヴィッド・ブルックナー 2022年イギリス・セルビア映画)

1987年公開のホラー映画『ヘル・レイザー』といえばピンヘッド、セノバイト、パズルボックス(ルマルシャンの箱)といったホラーアイコンを生み出し、その後通算10作もの人気シリーズとなった作品だが、そのリブート版としてまたまた製作されたのがこの2022年版『ヘル・レイザー』である。例によってパズルボックスを手に入れた主人公により、「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」と召喚されたセノバイトたちが、血飛沫肉片飛び散りまくる地獄の大噴水ショーを演じちゃう!?という愉快で楽しい作品になっている。とはいえそれだけだと今までの焼き直しになってしまうので、セノバイトのルックスを刷新し、変形を繰り返すパズルボックスといった新機軸を導入し、なかなかに見た目の新鮮な作品となっていた。ちょっとだけ難を言うと主人公女子がグズで時たまイラッときたことかな。

バトル・インフェルノ (監督:ダミアン・レベック 2019年アメリカ映画)

悪魔祓いのヤラセ番組配信中に本物の悪魔が現れて大わらわ!?悪魔は番組俳優に取り憑き「祓えるもんなら祓ってみろや!」と高笑いをあげながらニセモノ神父に迫る!?というホラー映画。いやこれがよく出来ていてとても面白かった。基本的に「悪魔の力によってスタッフ全員が閉じ込められた番組スタジオ」というワンシチュエーションで物語が進行し、その密室の中で様々な怪異と恐怖が巻き起こるというものだが、それらが手を変え品を変えながら徐々にエスカレートしてゆく作りが実に上手いのだ。

search/#サーチ2 (監督:ウィル・メリック/ニック・ジョンソン 2023年アメリカ映画)

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  • ストーム・リード
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パソコンの画面上で物語が展開するというアイデアでスマッシュヒットしたサスペンススリラー『search/サーチ』の続編。物語は旅行中に消息を絶った母親を高校生の娘が検索サイトや代行サービス、SNSや定点カメラなど、ネットを駆使して母の捜索を試みるというもの。今やアイディアとしては珍しくないけれども、これがふた昔前ぐらいだったらスーパーハッカ―みたい人物が登場してネットを探索する部分を、今の時代だと(現実的には無理があるだろうが)普通の女子高生がちょっとした知恵と知識で行えちゃう、それがあまり非現実的に見えない、という部分がなにやら凄いなあと感心した。

終わらない週末(Netflix映画)(監督 サム・エスメイル 2023年アメリカ映画)

ジュリア・ロバーツイーサン・ホーク主演のスリラー・サスペンス。謎のサイバー攻撃により全ての通信が遮断され、人里離れた別荘で孤立無縁となった家族をひたひたと襲う恐怖、静かな雰囲気の中でじわじわと進む世界の崩壊劇が描かれることになる。物語は前半スローペースながら、不気味で不条理な出来事がじんわりと家族を襲ってゆき、ゆっくりとその真相が明かされてゆく展開がなにしろコワイ。情報からも社会からも孤絶して得体の知れない不安に苛まれてゆく様子は、昨今の新型コロナパンデミックックを思わせるものがある。どこかシャマラン映画を思わせるドヨーンとしたスリラーだった。

キャンディ・ケイン・レーン(Amazon Prime Video)(監督:レジナルド・ハドリン 2023年アメリカ映画)

クリスマスを題材にしたエディ・マーフィ主演のファンタジー・コメディ。エルフに呪いをかけられてしまった主人公が、呪いを解くアイテム「金のリング」を集めるため家族を巻き込んで大騒動!?という物語。結構安直な展開ではあるが、ファミリームービーならではの気楽で安心して観られて最後はみんなハッピーという実にクリスマスらしい作品であるのも確か。なにより安直ではあっても主演がエディ・マーフィという部分でしっかりした安定感があるのだ。それと主人公に協力するガラスの小人たちのCGIがとてもよくできていて、この小人たちだけで1作作れるんじゃ?と思わされた。