最近聴いたエレクトロニック・ミュージック

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Kelly Lee Owens 

■古風 / 冥丁

古風

古風

  • アーティスト:冥丁
  • 発売日: 2020/09/27
  • メディア: CD
 

最近注目しているエレクトロニック・ミュージックは広島在住のアーテイスト冥丁(メイテイ)による3rdアルバム『古風』。日本の古い文化をモチーフに、和楽器や民謡の断片、映像音声をサンプリングし、それにピアノのメロディを乗せることで、ノスタルジックなジャポネスク世界を表出させている作品だ。それは単に”和風”を気取ったものではなく、むしろそういった”和風”を解体した後で再構築した、コンテンポラリーな味わいのエレクトロニック・ミュージックとして完成しているのだ。だがそうしたアブストラクトなコラージュと化した音の中から、それでも聴こえてくる”日本の音”にたおやかな情緒を感じ、存在しないいにしえの日本を幻視してしまう。非常にコンセプチュアルでありながら、高い独創性も併せ持つ優れた作品として完成している。CDを購入したのだが、紙製のジャケットやブックレットの意匠がまた凝っており、こういった部分にも周到なセンスが伺われる。今回のベスト・アルバム

■Decision Time / Charles Webster

Decision Time

Decision Time

  • 発売日: 2020/11/20
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

UKの古参ハウス・プロデューサー、Charles Websterによる19年振りともなる新作アルバム。曲はハウスのみにとどまらずダウンテンポアンビエント・テイストのものなど変幻自在の豊かさに満ち、1曲1曲に深い味わいのあるメロディとヴォーカルが聴ける非常に完成度の高いリスニング・アルバムとして完成している。お勧め。 

■Inner Song / Kelly Lee Owens  

Inner Song

Inner Song

  • アーティスト:Kelly Lee Owens
  • 発売日: 2020/08/28
  • メディア: CD
 

看護士からミュージシャンに転職したというユニークなキャリアを持つ英ウェールズ出身のプロデューサー/シンガー、Kelly Lee Owensの2ndアルバム。柔らかな感触のミニマル・テクノとドリームポップが融合したサウンドに囁くようなヴォーカルがかぶさる非常にキュートな1枚。

■Maybe We Could / Kllo

Maybe We Could (日本独自CD化/解説・歌詞・対訳付き) [ARTPL-125]

Maybe We Could (日本独自CD化/解説・歌詞・対訳付き) [ARTPL-125]

  • アーティスト:Kllo
  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: CD
 

オーストラリア・メルボルンのエレクトロ・デュオKlloによる2ndアルバム。バラエティに富んだ楽曲と親しみやすいメロディ、陰影のある女性ヴォーカルが聴かせるポップな1枚。

■Suddenly / Caribou

Suddenly (解説・歌詞・対訳付き / 紙ジャケット仕様) [ARTPL-128]

Suddenly (解説・歌詞・対訳付き / 紙ジャケット仕様) [ARTPL-128]

  • アーティスト:Caribou
  • 発売日: 2020/02/28
  • メディア: CD
 

Calibouのアーティスト名で知られるカナダ人プロデューサー、Dan Snaitによる6年振りのアルバム。メリハリのあるエレクトロニック・サウンドにメロウなヴォーカルがかぶさり豊かな情緒性を感じさせる作品。

■Fading / Pole

Fading [帯解説付 / 国内仕様輸入盤CD] (TRCI-68)

Fading [帯解説付 / 国内仕様輸入盤CD] (TRCI-68)

  • アーティスト:Pole,ポール
  • 発売日: 2020/11/06
  • メディア: CD
 

ミニマル・ダブのベテラン・プロデューサーPoleの5年振りとなるアルバム。アンビエントなダブ・サウンドにジャズやミニマルのテイストが加わった作品。

■Sweet Company / Jabu

Sweet Company

Sweet Company

  • アーティスト:Jabu
  • 発売日: 2021/01/22
  • メディア: CD
 

ブリストルを拠点に活動するダウンテンポ/トリップ・ホップ・トリオJabuの2ndアルバム。メランコリックなメロディの中に夢見る様な淡いヴォーカルが現れては消えてゆくサウンド。