Bleepの選んだ2023年のベストEP12選『Top Singles & EPs of the Year 2023』、前回に引き続き今回はその後編となる。
Bibio : S.O.L. EP
BibioとOlivier St.Louisがコラボした4曲入りEP。ディスコティックなグルーヴに満ちた「SOL」とその3曲のミックスが収録されている。重低音のディスコ・ループ、強烈なビートと甘やかなベース、焼けつくようなシンセとメトロポリタンな活気に満ち、ディスコ、90年代フレンチハウス、80年代ポップ・ロックを折衷した輝くようなダンスビートの炸裂した作品だ。
Pole : Tempus Remixes
グリッチとダブテクノのパイオニア、ポールの最新のアルバム「Tempus」から4曲のトラックをリミックスしたEP。不気味なインダストリアルサウンドとダブの狭間を行き来し、不安定なメロディとアヴァンギャルドな音が鳴り響くユニークな音を聴くことができる。
Kode9, Burial : Infirmary / Unknown Summer
ダブステップ界の両雄、Kode9とBurialによるコラボレーションスプリットEP。Kode9による「Infirmary」とBurialによる「Unknown Summer」の2つのトラックが収録されている。「Infirmary」ではリヴァースされたピアノとボーカルがループし、「Unknown Summer」では蜃気楼のようなボーカルと陽炎の中に漂うようなビートがたゆたう。
Olof Dreijer : Rosa Rugosa EP
スウェーデンの電子音楽グループThe Knifeのメンバーであり、Oni Ayhunとしても知られるOlof Dreijerによる3曲入りEP。虫の羽音のようなシンセラインが振り回されるゴム棒のようなドラムに絡みつき、カラフルに飛び交うパッドと穏やかなハンドクラップがパルスのように鳴り響き、実験的なダンスサウンドとして完成している。
Peder Mannerfelt : The Benefits of Living in a Hole
スウェーデンの電子音楽アーティストであるPeder MannerfeltによるEP。揺れる低音と限界まで歪められた電子音の脈動、スパークするシンセサウンド、強烈にフィルターの掛けられたヴォーカルが、回転するビートの中で攪拌されているかのような強力サウンド。
DMX Krew : Blue Blob
エレクトロポップ/ブレイクビーツ・プロデューサー、DMX KrewによるEP。ダークなダウンテンポで始まる曲は、クラシックなドラムマシンがエネルギッシュに踊るサウンド、インダストリアルなブリープ・テクノへと続いてゆき、最後にヒップホップシャッフルで締め括られる。