人間と巨大ロボットとの戦いを描く名作FPSゲーム『タイタンフォール2』


うおおお『タイタンフォール2』やっと発売だぜメッチャ楽しみにしてたぜやるぜやるぜやりまくるぜえ!(とわめいているうちにキャンペーンクリアしてしまったが)
「人間+巨大ロボット&壁走りFPSゲーム」、『タイタンフォール2』である。「2」ということでなにしろ続編なわけなのだが実は1作目はプレイしていない。2014年に発売された1作目は、その斬新なシステムから大いに話題になり多数のゲーム賞も獲得した。そしてなにしろSFファンのハートを鷲掴みにするゲーム映像がひたすらカッコイイ!ロボット自体にそれほど思い入れの無いオレですら「これに乗るの!?これに乗るの!?」と興奮しまくっていたものである。
しかしこの1作目、購入直前にマルチプレイオンリーと知って、結局買わなかった。実はその後無料のD/Lコードが手に入ったのだが、やっぱりプレイしていない。いや実はマルチプレイしない派なんである。「なんで?ゲームはマルチプレイが一番面白いのに」とおっしゃられる方が殆どだと思う。ただ個人的にどうもモニターの向こうに他人がいると思うのがダメなのだ。そう、非コミュでコミュ障なのである。クソヘタレ野郎なのである。しかし、この『2』でいよいよキャンペーン・モードが導入されると知り、おおこれでやっとボッチプレイを満喫できる!と色めき立ったという訳である。
『タイタンフォール2』の舞台は未来の宇宙である。その辺境の惑星である。ここで暴政を敷く惑星開発企業IMCが派兵した傭兵部隊と、ミリシアと呼ばれる入植者部隊が戦闘を繰り広げていた。プレイヤーはミリシアの新米兵士としてIMCとの過酷な戦いを切り抜けてゆかねばならないのだ。戦死したベテラン兵士からロボット兵器タイタンを受け継ぐことになってしまったプレイヤーは、ミリシアの要請する様々なミッションをこなし、さらに敵兵、そして敵タイタンとの死闘を繰り広げてゆくことになる。
いやあ、評判通り素晴らしいゲームだった。最初に魅せられたのはそのグラフィックデザインだろう。辺境の惑星の情景や、そこに建築された巨大施設の内側、兵士や銃の装備デザイン、そしてもちろんタイタンの雄姿、どれもSF世界にありながら圧倒的なリアリティをもったものとしてデザインされているのだ。この辺同じSF作品『Halo』あたりのやたら大仰だけどなんなのかさっぱり分からない超未来世界の描写を軽く凌駕している。そして緊張感溢れる物語と個性的なキャラクター。いや、キャラはちょっと濃すぎたかもしれないが(特に敵キャラ)、このコミックぽさはそれほど嫌いではない。それと銃器の使い勝手の良さ、さらに敵に銃弾がヒットした時の生々しいサウンドと倒れる敵兵の挙動がリアルでいい。
そして噂のウォールラン。いや、実は最初は手こずった。なにしろアクション操作のドン臭いオレなので、なかなか要領を得ない。キャンペーンではこのウォールランを駆使することでパズル的にマップをクリアして行かねばならない箇所が非常に多く盛り込まれ、そこがひとつの醍醐味ともなるが、ひたすら操作のダサいオレには過酷だった。だがYouTubeで他人のプレイ動画を見て「ああこういうことだったか」と理解してからは、面白いぐらいにするすると操作出来る。それが慣れてくると今度は実に楽しく爽快なプレイ感覚を味わえる。さらにはガンガンウォールランをしたくなる。
そしてなによりタイタンだろう。タイタンに乗り込むときのモーション、タイタン内部コンソールのHUD画面も「ロボット操作してるぜええ!!」と気分が上がる。シナリオをクリアするごとに強力な武器が増え、それぞれの性能を考えながら選択するのが実に楽しい。タイタン武器の弾数やエネルギー数は無限というチートな設定もむしろ潔くていい。そしていざ戦闘となるとシナリオ毎にボスキャラ的な敵タイタンが登場し、いやらしい攻撃で攻めてくるところを攻略法を考えつつ撃破してゆくのがまたまた楽しい。
プレイヤーの搭乗するタイタンBT-7274、通称ビーティーは自意識を持つAIを搭載しており、このビーティーの助けを借り、協力しあい、減らず口を叩きながら戦闘を続けてゆくと、知らずにビーティーとの友情が育まれていることに気付かされる。そのビーティーが傷つくと、心さえ痛んでくる。こんなFPSゲームのシナリオが今まであっただろうか。ビジュアル、シナリオ、システム、それらにおいて現在最高峰のことを成し遂げているであろうゲーム『タイタンフォール2』、キャンペーンクリア時間は短かったが、「もっとこの世界に浸っていたい」と切に思ってしまったほど素晴らしいゲームだった。
http://www.youtube.com/watch?v=o928wwCi2H8:movie:W620