■トロン:レガシー (監督:ジョセフ・コシンスキー 2010年アメリカ映画)
日本が世界に誇る任天堂ゲーム・デザイナー宮本茂の失踪から20年。彼の息子・鞠夫はそんな父から突然メッセージを受け、押入れに仕舞いこんでいたファミリーコンピューターを引っぱり出し、ゲーム『スーパーマリオブラザーズ』を起動する。突然の閃光、意識の喪失。気が付くと鞠夫は、キノコやカメや人食い花が襲い掛かるバトルワールドの中にいた。からくもバトルに勝ち残った鞠夫は、その世界が独裁者クッパの支配する電脳世界であることを知る。さらに鞠夫はその世界に囚われていた父・茂と出会い、ルイージ、ピーチらのレジスタンスと協力し、クッパの野望を打ち砕く為に立ち上がる。今まで誰も見たことのない華麗なる電脳世界の映像、そこで繰り広げられる熾烈なる戦い。それがこの『マリオ:レガシー』だ(もちろん『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』の続篇)!
…じゃなくて、ええとトロン:レガシーであります。IMAX3Dで観たんですが。
…オリヴィア・ワイルドたんきゃわいかったなあ!
…ボー・ガレットたん美しかったなあ!
…とりあえず画面がキラキラテラテラしてて綺麗だったなあ!
…あとなに書けば…と言いたくなる程グラフィック以外は印象の薄い映画でありましたよ…。結構楽しみにしてたのになあ。
前作であるトロンは世界で初めてコンピューター・グラフィックをてんこ盛りにフィーチャーした映画として有名でしたが、作品としての評価はイマイチだったように記憶しております。オレもずいぶん昔に観たけれど、理想が現実に追いついていないツライCGと粗い画面、粗雑な物語が印象に残っているだけで、これの続編が作られると聞いた時はなんで?と思ったものです。しかしその後、ポツポツ公開されるスチールに、これはいけるかも、とかなり期待が膨らんでたんですよ。しかし…やっと公開された映画を実際観てみると、CGIこそやっと理想に追いついた美麗極まりないものであったけれども、物語の薄さは結局変わってなかったようです。
観てて「なんでこんな世界に入っちゃうことが出来るんだ?」とか「なんでこいつらアリーナみたいなところで戦ってるんだ?」とか思っちゃうわけです。前作のことは忘れてるんであらすじ調べたら、1作目では物質転送機っていうのがあったらしいことや、前作の悪モンがもともとチェスのプログラムだったんで戦いが好きだったという設定があったらしくて、そう聞くと納得出来るんですが、この『レガシー』だけ観るとよく分かんないかもしれませんね。あとA.I.の皆さんの持ってる"ディスク"は武器であると同時に記憶媒体でもあるそうなんですが、記憶媒体を武器にして投げていいもんなの?などと素朴な疑問が湧きました。それとか後半、移動するのにケーブルカーみたいな乗り物に乗って行くんですが、これ電脳世界なのになんでそんな時間の掛かる移動手段とるのかなあ。だいたい20年前のコンピューター・テクノロジーで出来た世界がこんなに精巧か?とも思っちゃったな。
そもそもA.I.の皆さんというのは、なにしろ人間じゃなくてプログラムなわけだし、この人たちが戦いで死んじゃっても(死ぬというよりも消滅ですが)、観ててあんまり痛みが無いっていうか生々しくないっていうか、そういう意味での緊迫感が希薄なんですよ。文字通りゲーム画面眺めてるみたいなもんなんです。乗り物のスピード感もあるようでなかったりするんです。「CG画面スゲエだろ!金掛かってんだぞ!」といわんばかりののったりした見せ方が逆に映画を殺しちゃってるんですね。物語性が薄っぺらく感じたのは、A.I.の皆さんがもともと人間じゃない上にアンドロイドみたいな無機的な描かれ方されてるから、感情移入し難いというのもあるかもしれません。まあしかしアンドロイドな美女は好きだけどね!
ただなにしろアートワークはとてもカッコ良くて、キラキラ光る世界のキラキラ光る建造物、そこを滑らかに疾走するバイクや飛行機などのビジュアルはとっても綺麗なんですけどね。なんだかんだ言いながらBD出たら買って家で見直しちゃうんだろうし、案外こういうビジュアル優先の映画って2回目観た時の方が物語内容グダグダ考えなくていいから面白く観れちゃったりするんだよね。それと3D版、あんまり立体感がなかったんですよ。もともとが暗い画面の映画だから遠近感出し難かったのかなあ。
■トロン:レガシー 予告編

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