飲みに行く

金曜日は某人と待ち合わせて横浜で一杯やる。向こうは「仕事まだかかるよー」とかへばっていたが9時頃合流できた。久しぶりだが相変わらずで。近況を聞いてたら「小説書きたい!」とか言っている。この間の芥川賞なんてヘボイ!と鼻息が荒い。オレがこの間童話を書いてる話をしたら感化されたらしい。(でも頓挫している)
若いんだから何でもやってみなよ、と言ってあげたけど、考えてみれば、オレが若い頃、「君は若いんだからなんだって出来るよ」と言われた時は、そういうわけにもいかないんだよなあ、とか鼻白んだ記憶がある。でも、そう思ったのは、何か新しいことを始めなくてもいい理由をごまんと考えていたからだ。単に億劫で、怠惰だったからだ。否定的でマイナスな理由を100も並べて、挫折したり失敗した時に傷付かなくていいように、予防線を張っていたのだ。なぜ、飛び込めなかったのかと思う。あんな陳腐な日常を何のために後生大事に守っていたんだろう。…とか言いつつ、もう過ぎたことだから悔やんだりはしないけどね。今度は巧くやればいい。おっさんにだって取り合えず明日は来る。
話していると、オレと同じ時期に同じ美術書を買ったらしく、少し驚く。こいつアート系の趣味あったのかあ、とか思う。そういえばこの間北海道に帰った時もずっとメールくれたのも彼女だった。なんだかいつも気を使わなくても喋れるし楽しく過ごせる子なんだが、ロマンスはない。「オレって君のなんなんだ?」と訊くと「お父さんとお兄さんの間かなあ」等と言われる。オレもなんだか妹のような娘の様な気がすることがある。オレ達の血は結構近いのかもしれない。彼女にはオレみたいな外れ者の匂いが時々するからだ。そして、それはただそれだけのことなのかもしれない。
11時過ぎまで飲んで、終電に間に合うように切り上げる。また飲もうぜ!とかメールを出しといたら、またいこうね、でも二人の間にロマンスはないよ!と返事が来る。すっかり読まれている。向こうのほうが上手って事だ。ま、いいか。