DIRECTORS LABEL ミシェル・ゴンドリー BEST SELECTION

DIRECTORS LABEL ミシェル・ゴンドリー BEST SELECTION [DVD]
この中で一番ボリュームがあり、取っ付き易く、観て楽しいのは、やっぱりこのミシェル・ゴンドリーでしょう。兎に角アイディア満載!"オモチャ箱を引っ繰り返したような"という言い方が一番当てはまりますね。何しろカラフルでポップ。特にレゴを使ったアニメーションは殆ど手作業だったらしく、相当時間掛けたみたいですが、だからこそ出来上がった作品は見るも可愛い!レゴの人形がロックを奏でるラブリーな作品になってます。個人的に一押しはカイリー・ミノーグのPV。カイリーちゃんキュート過ぎます。ビデオのアイディア自体はとてもシンプルなんですが、なのに見せます!その他にもいちいち紹介して言ったら切りがないほど素敵なPVで溢れてます。なんかもう観終わったあととても幸せな気分になれますよ。
ミシェル・ゴンドリーはもともとフランスでウイ・ウイという名前のポップバンドをやっていたんだとか。その時PVも自分で撮ろう、とはじめたのがビデオ監督になったきっかけらしいです。だから作品の中ではこのウイ・ウイというバンドのPV(6作収められてる)が一番リラックスして作られてる上、手作りの温もりが伝わってきていいですね。
殆どの作品はワン・アイディアで撮られているけど、そのワン・アイディアを映像化するための並みじゃない力量と技術的知識が、彼の作品をこれだけ素晴らしいものにしているのだと思います。ケミカル・ブラザースの「Star Guiter」なんて、最初ただ単に走っている列車の外の風景がずっと写ってるだけなんですが、ふと気づくと音楽のリズムと窓の外の建物が車窓を流れていくテンポが完全にシンクロしていて、「げっ!こ、これは作りなんだ!」と驚愕してしまいました。