神も怪物もまとめて皆殺しだッ!?〜ゲーム『God of War: Ascension』


狂戦士クレイトスが古の神話世界に殴り込みをかけ、神や怪物を次々とぶち殺しまくってゆくという豪快アクションゲーム『God of War』シリーズの最新作『God of War: Ascension』であります。これまで『God of War』シリーズは3作作られており、物語としては完結している模様ですが、この『Ascension』は『God of War』サーガの初期の時代に位置づけられているようなんですな。いわば外伝的な位置付けということでありましょうか。
そのせいなのかプレイ時間は若干短めで多分10時間ぐらいでクリアできるボリュームなのではないかと思われます(まだクリアしてない)。ただし今回は新機軸としてマルチプレイに対応しており、その辺でバランスをとっておるようなんですが、オレはマルチやらないんであんまり関係ないんだけどね。まあそれでも5000円前後の幾らかお安い価格設定なので、『God of War』ファンは迷わず買って吉、ということでよろしいのではないでしょうか。
さて既出の3作は【神殺し】と【復讐】のテーマを中心とし重厚な物語を構成しておりましたが、この『Ascension』はそういった悲壮な部分が薄いので"ライトにプレイできる『God of War』"ということができますね。しかしライトとは申しましてもそれなりに歯応えのある戦闘、毎回「よくこんなの考えるなあ」と思わせるパズル要素、そして美麗なグラフィックが目を楽しませることでありましょうや。
内容に関しましてはこれまでの『God of War』と一緒、と申しますか、"『God of War』のテンプレ通りの王道『God of War』"しております。まず初っ端からデカ過ぎるぐらいデカ過ぎるボスキャラが登場しグワワワワと重量感たっぷりに画面を縦横無尽に動き回りそれを米粒みたいに小っちゃいクレイトスがガシガシ!ガシガシ!と攻撃してゆくのであります。
当然"目押し"も健在ですが、基本的にフィニッシュ要素と多彩なアクションを"魅せる"ための"目押し"であるがゆえ、"目押し"要素を導入して顰蹙買いまくっている他ゲームと比べて『God of War』のそれはプレイに必然性を感じさせるし卑怯さも無く、失敗しても「次こそ!」と思わせる秀逸な配置をされておるのではないか、と感じますな。あと「進行方向と逆に進むと宝箱あり!」とか「薄着のエロいチャンネーがクレイトスを誘惑!」とか「CEROレーティングZの血飛沫切り株乱れ飛ぶ愉快な残虐描写!」とか、まあいつも通りです。そういった部分で新鮮味はないかもしれませんが、神話世界をたっぷりエグく描写したその世界に再び戻ってこれる楽しさは、これはこれで楽しいアクション・ゲームとして出来上がっておりますよ。
http://www.youtube.com/watch?v=VJMK8oFY1rA:movie:W620