Lost & Found Compilation / DJ Cam
暑い夏も終わりようやく秋になってほっとした所である。そんな秋こそはゆったりとした音楽を聴いてリラックスしたい。そこで選んだのがアブストラクト・ヒップホップの第一人者、DJ Camのアルバムである。DJ Cam、本名ローラン・ドマイユは、1990年代から活躍するフランス出身のDJ/レコードプロデューサー。彼の音楽は主にヒップホップに根ざしており、ジャズ、ダブ、アンビエントの要素を取り入れたサンプルを使用して作曲されている。
2008年にリリースされたDJ Camの「Lost & Found Compilation」は、彼の代表的な曲を集めたコンピレーション・アルバムだ。このアルバムには、彼のキャリアを通じて制作された様々な曲が収録されている。そのサウンドはエレクトロニックとヒップホップを横断し、トリップホップとダウンテンポのスタイルを特徴としたものだ。その独特のスタイルと深みのあるビートは、クリエイティブなインスピレーションを求めているときに重宝するだろう。
LOST FOUND 2 / DJ Cam
2021年にリリースされたDJ Camの「Lost Found 2」は、「Lost & Found Compilation」の続編的アルバムとなる。未発表音源とリミックス曲が収録され、これまたゆったりとリラックスできる作品だ。
Seven / DJ Cam
DJ Camの「Seven」は、2011年にリリースされた彼の7枚目のスタジオアルバム(だからタイトルも「Seven」)。このアルバムはDJ Camが長い間追求してきた綿密なチルアウトサウンドが満遍なく発露する。例えば、「Love」はMassive AttackのボーカリストNicoletteをフィーチャーした極めて洗練されたミニマリストのトリップホップ、「A Loop」は日差しを浴びたアシッドジャズ、「1988」はブリストル風のアーバンソウル、といった曲が収録されている。
fabric presents Helena Hauff / Helena Hauff
「マシーン・ファンクの女王」ことHelena Hauffはドイツのハンブルクを拠点に活動するDJ/プロデューサー。彼女はアナログ機器を中心的に使用して録音する「シンプルなテクノとエレクトロトラック」で知られており、アシッドハウス、EBM、インダストリアルミュージックから影響を受けている。その彼女がUK老舗レーベルFabricからリリースしたMixはテクノ、エレクトロ、インダストリアル・エッジのエレクトロニカを取り上げ、90年代初頭のものからエクスクルーシヴとなるMagda Rotの「Alter Simus」まで、それぞれのシーンのホットなトラックが並んでいる。
Top Boy (Score From the Original Series) / Brian Eno
「Top Boy (Score From the Original Series)」は、Netflixのドラマ「Top Boy」のためにBrian Enoが制作したサウンドトラックアルバム。ドラマはロンドンの街での麻薬ディーラーの生活を描いたもので、Enoは2011年からスコアを担当、このアルバムでは全5シーズンから曲を選んでいる。「Film Music 1976-2020」に収録されている2曲を除き、このアルバムの全てのトラックは初めてリリースされたもの。サウンド自体はEnoらしい素朴で無機質なアンビエント作品。
Mixmag presents Carl Craig - Life On Planet E / Carl Craig
2012年にリリースされた「Life On Planet E」は、MixmagがプレゼンテーションするCarl CraigのMix。このMixにはPaul Woolford、Daphni、Carl Craig自身の別名であるPaperclip Peopleなど、様々なアーティストがフィーチャーされている。デトロイトのプロデューサーである彼のディスコリミックス「Use Me Again」(Tom Tragoのトラック)や、Paul Woolford、Psycatron、Kirk Degiorgioのカット、Daphniのミックスなど、Carl Craigの素晴らしいチョイスを楽しむことができる。
Evolution / Tomorrow Comes The Harvest (feat. Jeff Mills)
「Evolution」はジェフ・ミルズが主導するプロジェクト「Tomorrow Comes The Harvest」の新しいアルバムだ。このプロジェクトは元々、キーボーディストのジャン・フィ・ダリーと故トニー・アレンとのトリオとして始まったが、現在はミルズ、ダリー、そしてタブラ奏者のプラブ・エドワールによるトリオとなっている。ジェフ・ミルズがドラムマシンとパーカッションを担当、ジャン・フィ・ダリーがキーボードとシンセサイザー、プラブ・エドワールがタブラを担当している。この組み合わせにより、アフロ・サイケデリック・エレクトロニック・ミュージックの新しい扉が開かれている。 このアルバムは2022年10月にベルギー・ブリュッセルのBozarで行われたNuits Sonoresでのパフォーマンスをライブレコーディングしたもので、タブラとドラムマシンが織りなすスピリチュアルな有機的律動と、キーボードによる崇高な感情的調和による音楽体験を提供している。