最近ダラ観したDVDなど〜『大脱出』『フェイズIV 戦慄昆虫パニック』

■大脱出 (監督:ミカエル・ハフストローム 2013年アメリカ映画)


シルベスター・スタローンアーノルド・シュワルツェネッガーが主演、「脱獄不可能」と言われる監獄を脱出できるか!?というアクション映画です。というかそもそもスタローンとシュワルツェネッガーが主演なんだから、ちょちょいのちょいで脱獄できるだろ、と普通思いますし、あとジェイソン・ステイサムとかドルフ・ラングレンとか呼んであたりを屍累々の瓦礫の山にすることなんざいとも簡単なことでありましょう(注:分かってると思いますがこの映画にエクスペンダブルズメンバーが出てきたりは勿論しません)。
そんなんですから物語の興味は「どんな暴れっぷりを見せてくれるのか?どんだけ殺戮と破壊を見せてくれるのか?」ということになると思うんですが、なんとこの映画ではスタローンもシュワもなんだかインテリ臭い役柄なんです。スタローンはセキュリティ・コンサルタントとかいう役柄で、要するにわざと監獄に入れられて脱獄して見せ「この監獄にはこんだけ穴があるぞ?」ということを教えてあげる、っていう仕事してるんですね。で、そのスタローンが難攻不落の監獄に入獄するんですが、実はある企みが進行していてスタローンは絶体絶命になるんですね。それを助けるのが監獄のボスであるシュワ、ってことなんですが、このシュワもシャバではサイバー犯罪系で相当畏れられてる男だった…んじゃなかったかと思います(うろ覚え)。
こんな具合に二人は一応「知的」な役柄設定になっており、監獄のセキュリティホールを知力を駆使して探索するんですね。だから意外とこの映画、頭使ってて面白いんですよ。いや、「スタローンとシュワ主演の映画にもかかわらず」ってことですけどね!まあ突っ込み所もないわけじゃないですが、そもそもスタローンとシュワの映画に突っ込みいれるのは野暮の極みだしね。そんなわけで緊迫感溢れる脱獄計画が進行し、最後にドッカーン!!と二人が大暴れして観客の溜飲を下げる、という作りになってます。まあしかし、やっぱり二人も老けたなーという印象は拭い切れず、もう「映画出ているだけでもありがたい」ぐらいの気持ちで観るのも大事かもしれません。

大脱出 [DVD]

大脱出 [DVD]

■フェイズIV 戦慄昆虫パニック (監督:ソール・バス 1974年アメリカ映画)


アリが人間を襲って大騒ぎさ!という映画です。凶暴なアリが人間を襲う映画というと子供の頃TVでよくやっていた『黒い絨毯』を思い出しちゃいますね。とみさわ昭二さんのサイト『人喰い映画祭』によると、アリが人を襲う映画だけで9作挙げられていました。
で、この『フェイズIV 戦慄昆虫パニック』、どんなおっかないパニック映画なのかと思ったら、実はどっちかというとSF寄りの作品なんですね。物語は米国のどことも知れぬ砂漠を舞台に、進化したアリたちと調査に当たった生物学者二人との知力を尽くした攻防が描かれているんですよ。不気味な幾何学形の巣を作ったり、その巣の反射面を利用して太陽光で攻撃したり、コンピューターに侵入して基板をショートさせたり、非常に巧妙なんですね。人間側もアリの言語を解析して攻勢に出ようとしますがいつも裏を書かれてしまうんですね。アリが出てくる文学やSFは沢山あるでしょうが、オレなんかは手塚治虫のマンガ『ミクロイドS』を思い出しちゃいました。
登場するアリも非常にテクニカルな近接撮影であたかも本当に意思があるかのごとく動いているように撮影されることで演出効果を上げており、また美術や特殊効果も一種独特なんですね。これ、映画タイトルデザインでも有名なグラフィック・デザイナーのソール・バスが唯一監督した劇場用映画である、という部分に負う所も大きいでしょうね。このソール・バスとアリ進化SF、といったテーマの関わりについては、「トラウマ映画館「フェイズIV 戦慄!昆虫パニック」(添野知生)」で非常に深く考察が成されていて面白かったです。
ただ、オレ的には「アリの撮影は凄いとは思うけど、やっぱり古い低予算映画だなあ」ぐらいしか感想がなくっていやどうもすいません。なんかこう、高尚な志と深淵なテーマよりも『ビッグ・バグズ・パニック』みたい馬鹿馬鹿しいB級作品のほうが好きだなあ。

フェイズ IV/戦慄! 昆虫パニック [DVD]

フェイズ IV/戦慄! 昆虫パニック [DVD]