最近聴いたCD / ダブテクノあれこれ

■Jorneyman's Annual / Deadbeat

Journeymans Annual

Journeymans Annual

《試聴》

■A Live 01 / Deadbeat

アライブ・シリーズ 01 [日本独自企画][オリジナル・ボックス仕様]

アライブ・シリーズ 01 [日本独自企画][オリジナル・ボックス仕様]

《試聴》

■Roots And Wire / Deadbeat

Roots and Wire

Roots and Wire

《試聴》

■Radio Rothko / V.A.(Deadbeat)

Radio Rothko

Radio Rothko

《試聴》
Deadbeatはベルリンを拠点に活躍するカナダ人ダブテクノ・アーティスト。以前アルバム「Roots And Wire」を聴いたのみだったのだが、その頃はそれほどダブテクノに興味が無く、あまり記憶に残っていなかった。それがここ最近のミニマル/ダブテクノのマイブームでもう一度引っ張り出して聴いてみたら、そのディープな音世界に改めて「こりゃスゲエ」と真価を見出し、他のアルバムを漁ってみようと思ったというわけだ。「Jorneyman's Annual」は「Roots And Wire」以前の2007年のアルバムで、「Roots And Wire」よりもバラエティに富んだ音が響く。「A Live 01」(2009)はアパレルメーカーBEAMSの企画したDJMixシリーズの第1弾。これはちょっと大人しめだったかも。妙にのっぺりした印象。「Radio Rothko」(2010)はDeadbeat最新のDJMixアルバム。Moritz von OswaldBasic Channel、2562、WACKIES vs Rhythm & Soundなどのミニマルダブ名トラックが収められ、ミニマル/ダブテクノの入門編としても非常に優れたセレクトがされた名盤だろう。

■Nocturne / Onmutu Mechanicks

Nocturne

Nocturne

デンマークのミニマルダブ・レーベルEchocordからリリースされた、デトロイト系アーティストArne Weinbergの別プロジェクトOnmutu Mechanicksの1stフルアルバム。今回ミニマルダブのアーチストを過去から掘り起こしながら聴くきっかけとなったのはこのアーティストからだったりする。ついこの間までダブステップものをあれこれ聴いていたのだが、めぼしいアーティストを探しているとこのOnmutu Mechanicksに行き当たり、そして聴いてみるとその音はダブステップというよりはダブに限りなく近い音、いわゆるダブテクノの流れにあるアーティストだったのだ。ミニマルダブの新しいアーティストを探しているなら記憶に留めてもいいアルバムだろう。 《試聴》

■The Coldest Season / Deepchord Presents Echospace

THE COLDEST SEASON

THE COLDEST SEASON

クソ暑かった今年の夏、脳細胞を冷却するのに最も効果のあったアルバム『Liumin』をリリースしたユニット、DeepChord presents Echospaceの2007年製作のリイシュー盤。そのとらえどころのないズブズブとした音は相変わらずで、1曲1曲がどうとかいうよりももはやアルバム1枚で一つの迷宮的な音世界が成り立っている。興奮でも酩酊でもなく、緊張でも弛緩でもなく、快でも不快でもなく、中低音域で鳴る音にどんどん意識がすっきりと澄んでくる、奇妙に精神に効いてくる音だ。環境音楽的でもあるが、これ自体が一つの環境音のようにさえ感じてしまう。もはや音楽ではなく”音”、脳に効果的に作用させるために純化された音を聴かされているかのようだ。このDeepchord Presents Echospaceに限らず、ミニマル/ダブテクノにはそういった効能があり、それが大きな魅力となっているのだろう。 《試聴》