というわけで2ヶ月ほど掛けて【論創社ダーク・ファンタジー・コレクション】全10巻を読了した。オレはもともと読むのが遅い人間なので、本をよく読む方なら全部読むのに1週間も掛からないだろうな。最初にも書いたが早川異色作家短編集や河出書房奇想コレクションなどとはまた雰囲気の違う短編集を読むことが出来て面白かった。こういった翻訳物のラインナップは論創社独特のスタイルらしく、"論創社は小出版なので、版権があるものはコストがきつく、まずは著作権が切れているものを選び、そしてあまり知られていないもの、戦前有名だったけれども今では忘れられているような作家を中心にセレクト"した結果のようだ*1。新しすぎず古すぎず、決して派手ではないが読むと十分楽しめるものを出版して行こう、というスタイルはとても好感が持てた。また何か機会があればこの出版社の本に触れてみたいと思う。
ではざっと【論創社ダーク・ファンタジー・コレクション】全10巻の星取表などを。やはりP・K・ディックは抜きん出ているな。
◎人間狩り (ダーク・ファンタジー・コレクション)/フィリップ・K・ディック ★★★★★
◎不思議の森のアリス (ダーク・ファンタジー・コレクション)/リチャード・マシスン ★★★
◎タイムマシンの殺人 (ダーク・ファンタジー・コレクション)/アントニー・バウチャー ★
◎グランダンの怪奇事件簿 (ダーク・ファンタジー・コレクション)/シーバリー・クイン ★★
◎漆黒の霊魂 (ダーク・ファンタジー・コレクション)/オーガスト・ダーレス編 ★★★
◎最期の言葉 (ダーク・ファンタジー・コレクション)/ヘンリー・スレッサー ★★★
◎残酷な童話 (ダーク・ファンタジー・コレクション)/チャールズ・ボウモント ★★★★
◎終わらない悪夢 (ダーク・ファンタジー・コレクション)/ハーバート・ヴァン・サール編 ★★★★
◎シャンブロウ (ダーク・ファンタジー・コレクション)/C・L・ムーア ★★★★★
◎髑髏 (ダーク・ファンタジー・コレクション)/フィリップ・K・ディック ★★★★