ピザ禁止令

週一枚はピザを食っていたピザ好きのオレであるが、実は今ピザ禁止である。そろそろ三週間が経とうとしてる。理由は金が無いことと、金が無いことと、ダイエットである。しかしピザ絶ちして三週間経っても、やはりお金は貯まらず体重は変わらない。これまでの血と汗と涙の努力は無駄だっと云うのか。(…どこが努力だよ。)しかし考えてみれば週一だから三週間でたった三枚である。そんなものでそうそう物事は変わらないのである。浅はかである。
だいたい週末、「あーやっと今週も仕事終わったー」とか言いながら安堵感で弛緩しきった状態の時、台所なんか立つもんか!とばかりに注文するのがピザなんである。そしてだらだらとビール飲みながらだらだらとどうでもいいような映画のDVDを観、そしてだらだらとピザを食うのである。すなわちオレにとってピザとは、オレの「ダラダラ・ピザ宇宙」の中心に鎮座する存在であり、本体であり、本質なのである。
ピザ宇宙。それはあらゆるトッピングが等しく偏在するという意味でドゥルーズ的なミル・プラトーであり、そしてまたこれがひとたびハーフ&ハーフともなれば相反する二つの要素が混在しつつ全なるものを表徴する五行で言うところのイン=ヤンであり、その円形のピザクラスト自体が天動説的な世界図と大地の写し身なのである。そこはかつてのローマ帝国のごとく乳製品の川の流れる約束の地であり、トマトをはじめとする農作物がたわわに実る豊穣の地であり、ベーコンやペパロニやイタリアンソーセージがじゅうじゅうと香ばしく焼けた美味しそうな地なのである。
そして人はたまさかその地を訪れしばしのひと時ダラダラとピザを食すのだ。それは癒しであり慰めであり安らぎなのである。つまりピザとは愛であり喜びであり人生なのだ。ピザと涙と男と女。ああピザよ永遠なれ。
ま、デブの元だけどな。(はいそこの君ブタブタ言わない様に。)