ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし (GBA)

ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし

ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし

巷ではPSPだのニンテンドーDSだのの新発売で沸いているようだが、オレは携帯ゲームはやらない事にしているのでそれほど興味が沸かない。
名前の通り携帯ゲームは家の外に携帯して出来るゲームであるのだが、家の外では手持ち無沙汰の時はなるべく本を読むことにしているのだ。本好きというほどでもないのだが、こうでもしないと本を読むことが出来ない。いや、部屋にいるときはネットだのDVDだのに気が散っちゃって、あんまり本読めないんですよ。いや、ひょっとして本当は本が嫌いなのかもしれない。(ええっ)
とまあ携帯ゲームには手を出さないつもりだったオレもついついゲームボーイアドバンスは買ってしまったのであった。ついでに、GBAのソフトをゲームキューブで出来るアタッチメント、ゲームボーイプレイヤーまで買っちゃって、で、実のところ、やっぱりあまり触ってないんである。
しかし、それでも話題に負けて買ったメイド・イン・ワリオは携帯ゲームならではというゲームコンセプトがやはり唸らせる物があった。あれ、据え置きのゲーム機じゃやりたくないでしょうが、表でちょっとやる、っていうのには最高の出来映えでしたね。
携帯ゲームはこの《携帯ならでは》というところにゲームコンセプトというかゲーム的なアイデンティティーがあるべきだと思う。携帯ゲームの大作RPGとか言われても、ちっちゃい画面じゃ欲求不満になるだけでしょ。だから携帯ゲームで売れているゲームというのは「ポケットにちょっと入れて友達んちに遊びにいって、ちょろっとやる」っていうライトさがいいんだろうな。
というわけで《ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし》である。ゼル伝自体はファミコン初期のディスクシステムのころからある秀作シリーズだが、その完成度の高さを知らしめたのはやはりスーパーファミコン版の《ゼルダの伝説 神々のトライフォース》だったんじゃないかと思う。
SFCゼル伝はなにしろ《痒いところに手が届くような》、ゲーム好きのゲーム心をひたすらくすぐるシステムの秀逸さ、マップとアイテムの配置の絶妙さ、アクションの小気味よさ、そして丁寧に作りこまれたグラフィックと、スーパーマリオの製作者宮本茂の非凡さを改めて世に認めさせた傑作であった。
メトロイドをプレイしている時も思ったが、《手が届きそうで手が届かない、行けそうで行けない場所》をマップに散りばめ、ゲームの進行によって新たに手にしたアイテム・能力によってその場所に行けるようになった時の胸のすくような快感は、このゲームバランスの心憎さを体感したもので無ければわからないだろう。宮本の作るゲームにはこの《ちょっとづつ達成して行く・世界が広がってゆく快感》に満ち満ちていると思う。
あとオレが気に入ったのはマップのスクロールの設計だったな。プレイヤーキャラクターが絶対的に中央にいるわけではなく、1画面固定で隣のマップに行く時はマップごと切り替わるのだ。これはプレイする世界を予め見せておいて、どうアクションできるのかプレーヤーに予測可能にさせる、という点において機能的な設計だ。
逆に、ニンテンドー64で発売されたゼル伝は、インターフェースこそ従来のものを踏襲していたが、ポリゴンによる3Dに拘った為に、割とありがちなグラフィックに落ち着いてしまい、広いフィールドを移動するのには結構なストレスがあり、オレは好きになれなかった。その為、ゲームキューブ版も買ってない。
で、今回はGBA、久々にやってみたのだけれどもやはり安定した面白さだった。ゼル伝はやっぱりドット絵のほうが和むんだけどな…。今回は「ふしぎなぼうし」ということで、体が小さくなる不思議な帽子の力で大きな世界と小さな世界を行き来する所が新機軸。また、この二つの世界を行き来する為のパズル的要素が面白い。
ただ、どっちにしろ、難易度が高くなけりゃ良いんだが…。オレ、アクション下手なもんで…。

任天堂 ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし オフィシャルHP http://www.nintendo.co.jp/n08/bzmj/index.html
ゼルダの伝説シリーズ リンク集 http://allabout.co.jp/game/gameboy/subject/msub_zelda.htm