ハッピー・フライト

グウィネス・パルトロウ主演のロマンチック・コメディ。すいませんグウィネス好きなんです。劇場に来ていたお客さんは男女半々でしたが,ほとんど一人で来ていた人ばかりだったのが珍しかった。でも基本的には女性映画なのかな。
下らない小さな町を出てスチュワーデスになりたい。それも、国際線で、世界中を飛びたい。そんな夢を持った女の子が夢をつかんでいく映画ですが、観ていたオレは「女の成り上がりストーリーか」とか思っちゃいました。しかしふと考えるに、男の成り上がりストーリーは肯定されて女の成り上がりは否定されるいわれはない。「スチュワーデスになってパリで素敵なオフ」なんてのはオレにはどうでもいい話ですが、かといってそういう夢を馬鹿にするべきじゃないなあ、と映画を観ながらなぜか思いました。どんな他愛ない夢であれ、そのために人は努力してるんでしょうから。まあ映画自体は能天気でお気楽なサクセスストーリーですが。
実際のところしょうもない映画ではありますが、憎めない映画でもあり、凡作なりにグウィネス・パルトロウマイク・マイヤーズが華を持たせてた、という感じかな。でも隣に座ってた女の子は時々泣いてたようでした。見る人が見ればそれなりに楽しめるかも。
ちなみにマイク・マイヤーズは怪演。オースチン・パワーズを期待して観ちゃうと辛いかも。でも役どころはいいんですよ。彼が物語を盛り上げるアクセントになっていた。
グウィネスはあのスピルバーグに直にスカウトされて映画界に入った人です。「セブン」「大いなる遺産」に出てた頃は印象の薄い女優でしたが、「デュエット」でのあまりの可愛さにハマリました。「ダイヤルM」も結構好きだったな。後キュートだったのは「恋に落ちたシェークスピア」、そして「愛しのローズマリー」。両方ともいい映画でした。「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」は映画的にもイマイチ(シチュエーションは変わってるが必然性が皆無)。特別に個性的なところのない人なのに、気が付けばその存在感を認めてしまう、おっとり型な魅力のグウィネスさんです。