21歳、ララ・クラフト初めての冒険〜ゲーム『Tomb Raider(トゥームレイダー)』


遺跡調査のため調査船に乗り大海原へ人生初の冒険の旅に出た21歳のララ・クラフト。しかし船は凄まじい嵐に巻き込まれ難破、ララと仲間たちは密林に覆われた見知らぬ孤島に打ち上げられる。実はその島はかつて邪馬台国卑弥呼の足跡を伺わせる歴史的に貴重な遺跡を残した島であり、他にも様々な隠された財宝が眠っていた。しかしこの島にはララたち以外にも武装した謎の集団が上陸しており、彼らは問答無用でララたちを襲い始める…。
サバイバル・アクション・ゲーム『Tomb Raiderトゥームレイダー)』です。同タイトルのゲームは1996年に第1作が発売され、ゲームの世界観と主人公ララ・クラフトの魅力に人気が集まり、その後何作も続編が作られ、さらにアンジェリーナ・ジョリー主演で映画化されたことをご存知の方も多いでしょう。しかし今回紹介する『Tomb Raiderトゥームレイダー)』はゲームシステムも新たに初冒険の旅に出る21歳のララ・クラフト、という設定で「トゥームレイダー」世界をリブートしたものなんですね。21歳、初めての冒険、ということで主人公ララがなにしろ初々しくそしてまだまだ弱弱しい、というのがこの新たな物語のキモになっているんですね。トレジャー・ハンターとして名を馳せる未来のララ・クラフトはどのような苦難の果てに冒険家としての自分を見出したのか、というお話なんですよ。
実を言いますとかつての「トゥーム・レイダー」シリーズはあまりの難易度の高さにヘタレゲーマーであるこのワタクシめはまるでクリアしたことが無かったばかりか1作目以降は手も出したことが無かったんですが、この新生『Tomb Raiderトゥームレイダー)』では最近のアクション・ゲームを参考にした実にユーザーフレンドリーな難易度とゲームシステムになっており、ヘタレなワタクシめでもバリバリ進められるのが本当にありがたいです。逆にかつてのファンの方は物足りないらしいんですねどね。
で、今回の『Tomb Raiderトゥームレイダー)』、アクション・ゲームとしては『アンチャーテッド』に非常に近いものを感じさせます。『アンチャーテッド』が『Tomb Raiderトゥームレイダー)』に敬意を表したトレジャー・ハンター・ゲームだということを考えると面白いですね。謎解きと戦闘が半々ぐらいですが、設定にもよりますが凶悪な難易度というものではありません。銃の弾数やライフゲージなどのGUIを廃したのも今風ですよね。しかし『アンチャーテッド』との違いはゲーム世界の暗さや敵の非情さでしょう。これは主人公ララが決して能天気なタフガイではなく華奢で冒険慣れしていない若い女性である、といった部分で決定的に違ってきていますね。そのララが血塗れ傷塗れになりながら冒険を続けてゆく、という心細さが逆に緊張感を生み出しているんですね。
ゲームは擬似的なオープンフィールドですが、ゲームの流れは殆ど一本道です。フィールドでアイテムを集めたり経験値を貯めたりしながら主人公を成長させてゆきます。また、マップには各所にベースキャンプと呼ばれる個所が設置されており、このベースキャンプ間を瞬時に移動できる仕様になっているので取りこぼしたアイテムをあとで集めたり経験値をちまちま積んだりできるのも親切設計ですね。そしてグラフィックがなにより美しいんです。広々とした孤島のあらゆる光景も美しく描写されているんですが、なにより主人公ララがとても魅力的に描画されているのが嬉しいですね。今までの「トゥームレイダー」シリーズの中で最も美人なララ・クラフトなんではないでしょうか。
◎Tomb Raider公式HP
http://www.youtube.com/watch?v=TOJjk6CjhH0:movie:W620