この『PORTAL2』は『HALF-LIFE』でお馴染みのVALVEからリリースされたパズル・ゲームです。FPSゲームのように作りこまれたグラフィックの世界をFPSゲームのように一人称視点で移動するけれどもパズル・ゲーム、というところがユニークなんですね。プレイヤーは「ポータルガン」と呼ばれる空間転移銃を使い、壁や段差に阻まれた部屋に異次元の穴=ポータルを開けてそこを通り抜け、ゴールまでたどり着くのがゲームの目的となっています。
「ポータルガン」が開けられるポータルは入り口と出口の二つだけ、何度でも使えますが、一度に出現させられるポータルはこの二つだけになります。ポータルを開けられない壁も存在し、プレイヤーはポータルの開けられる壁を探しながら「どこからどこへ行ってそこからまたどこへ行けばゴールに辿りつくのか」を考えなければなりません。もちろんゴールまでは直線的に行ける訳ではないので、何度もポータルを開きそこを移動し、そこでまたポータルを開く場所を探してそこを移動し…を繰り返すことになります。
また、ゲームステージにはゲームを進めるための様々なスイッチやオブジェが設けられています。例えば踏んで発動するスイッチはこれを起動させ続けるキューブを探さなければなりません。キューブはステージに1つしか出現させられないので、複数のスイッチがある場合はこの1つしかないキューブをどう移動させてさまざまな仕掛けを発動させるかを考えなければなりません。他にもこのキューブを出現させるスイッチ、踏むと高く跳ね上げられる「空中信頼性プレート」、急速ダッシュすることが可能になる「推進性ジェル」、「輸送ファンネル」と呼ばれる光のトンネルなど、これらのスイッチ・オブジェをどう上手く組み合わせればゴールにたどり着くことが出来るか、試行錯誤したり考え込んだりするのが楽しいんですね。
ひとつひとつのゲームステージはそれほど広くなく、沢山のゲームステージをクリアしながら進めていくことになりますが、小さなステージでも解法が分からずに頭をひねっているとどんどん時間が掛かってしまいます。しかしタイムリミットは無いのでじっくり考えながらプレイすることが可能です。FPS視点のゲームですが、それほどシビアなアクションを要求されることはありません。なにしろ基本は「どこからどうポータルしてスイッチを発動させてそこから…(繰り返し)」と思考しながら進めてゆくことになるので、かなりシンプルなことだけを要求されているゲームなんですね。
しかしそのシンプルなゲームを盛り上げているのが作りこまれたビジュアルと、SFタッチのストーリーなんですね。時代はいつとも知れぬ未来、主人公はどこかの巨大な研究施設で眠りにつかされていた女性、という設定です。彼女は何らかの理由で崩壊した研究施設の中、そこを管理している狂ったA.I.の命令により、これらの知能検査じみたパズルを解き続けなければならないんですね。このA.I.のシニカルな口調が実に面白くて、ゲームの雰囲気を盛り上げているんです。時々登場するロボットは愛嬌があるし、瓦礫となった研究施設のビジュアルも怪しくていいですね。
パズルの難易度は結構高いと思うのですが、解いた時の快感がこれまた格別で、始めるとなかなか止める事が難しい。ゲームは全10ステージ、10時間ほどでクリアできるのだそうですが、しかしパズルの苦手な自分は頭をひねっているばかりで全然クリアできないのがちょっと悔しいです…。ところでVALVE、『Half-Life2 Episode3』いつになったら出すんだ?
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