アドレナリン (監督:マーク・ネヴェルダイン 、 ブライアン・テイラー  2006年 アメリカ・イギリス映画)

ウガアア!なーんじゃコレ!なーんじゃコレ!頭痛いぞクソタレうっはなんかビデオ映像見れってかコノガキ何々?お前に注射したのは中国製の毒薬だァ?アドレナリン出しまくってないと死ぬぞォ?なんだとオオオオオオオ!?誰が死ぬかっちゅうんじゃこの抜け作田吾作アホンダラ!!解毒剤奪ってテメエラ全員皆殺しだこのバカタレクソタレ!待ってろよタコカスボケ豚のケツ!…そしてアドレナリン流れっぱなしのブチキレ大暴走を起こしまくる男を描いたアクション映画、それがこの《アドレナリン》だああああああああああああ!(ハァハァゼィゼィ…。書いていて疲れた…。)

実はこの映画、こんな風に生きるか死ぬかの緊張感溢れるオープニングから始まり、取り合えず手に汗握るカーチェイスなんかやったりして最初はよくあるアクション映画かなと思って見ていると、段々とアドレナリンが出ればなんでもありだろ!?と脱線してゆき、、中盤からはズッコケ爆笑映画へと変貌、何処までもお馬鹿の限りをつくすのだ!そしてそのお馬鹿振りを眉間に皺寄せ大真面目で演じる所がまた笑いを生む!そう、この《アドレナリン》は、なんとギャグ映画だった!追い詰められた病院で病衣に変装したが見つかってしまい、ケツ丸出しのまま延々逃走!毒物緩和剤を過剰投与してしまい興奮し過ぎて頭がパッパラパーになり「オレは風になるんだああああ」とバイクで突然アクロバット!さらに「セクロスすればアドレナリン出るかも!?」と突然道のど真ん中で彼女とおっぱじめ、見守る通行人がやんややんやの拍手喝采をおくる所なんざ、もうメチャクチャである。

まあ基本的にバカ映画なので、「最初ッからなんで即効性の毒を注射しないの?」などと身も蓋もないことを言っちゃいけないんだ!あと劇中Google Earthが頻繁に画面一杯に出現し、登場人物の位置情報を表示する所が意味も無く可笑しかった。 主演は「トランスポーター」で御馴染みのジェイソン・ステイサム。結構オレこいつ好きかも。ヒロインのエイミー・スマートは典型的な「金髪バカ女」を好演していてこっちも気に入った!

蛇足だが公開はユナイテッド・シネマ系列のシネコンなんだが、オレ、シネコンってあんまり好きじゃないんだよなあ…。受付けと同じフロアになったフードショップから漂うシロップだかなんだかの甘ったるい匂いが胃にもたれるのよ。なんかこう、いたいけな子供達でさんざめく遊園地に小汚いオッサンがひとり紛れ込んでしまったような違和感を感じるのね。あと他の劇場に比べて観客のポップコーン食っている割合が実に多いんだが、なんだかパブロフの犬状態とでも言うか、日本人ってそんなにポップコーン好きだったっけ?うまい具合に乗せられてねえか?どっかでサブリミナル広告でも流してるんじゃないのか?とさえ思ってしまうんだが。四方をポップコーン抱えた観客に囲まれ、劇中えんえんポリポリ食ってる音を聴かされると血圧が上がりこのオレも《アドレナリン》状態になりそうだから要注意だ!

■アドレナリン(原題 Crank) Trailer