《秋の視聴覚強化月間》

積み過ぎだぞオレの積読。思えば春に読み始めたトマス・ピンチョンが仇であった。分厚く重いハードカバーを日夜持ち歩き読み続けたのだが、読んでも読んでも終わる気配がない。それどころか読んでも読んでも面白くならない。もはや苦行である。オレの疲労は溜まって行く一方なのであった。
「ああ…活字なんてもう沢山だ…。」
そう思い始めた頃、オレにとって”本”とは既に忌むべき存在と化していたのである。
しかしだ。なぜか本を買う習慣だけは残り読みもしないのに溜まってゆく。たまに書棚を見て存在を初めて思い出す本さえある。いや。考えてみれば本だけではない。買ったまま観ていないDVD、途中まで見て放り投げてあるDVDが数あるのだ。ゲームも買うがやってない。今オレの部屋には買っただけでオープニングしか見ていないゲーム、インストールしたが手もつけていないゲームが山ほどある。にも拘らずアマゾンでX-BOX360まで予約しちまった…。それなのにアマゾンからは本がDVDがゲームが届きまくり、買い物リストはいつも満杯なのである。買うことで安心し満足しているのかもしれない。あるいは浪費が趣味と化しているのかもしれない…。いったいオレは何をやっているのであろう。
しかしなあ、はてなって読書家の方が多いでしょう。そういった方が読んだ本を日記に書かれてる文章を読むと「憎い…本を読み終えることができるこの人が憎い…」などと訳の判らない嫉妬と羨望に身を焦がしているしょうもないオレである。
と云うわけで、今日から《秋の視聴覚強化月間》ということに決定する。毎日本1時間、ゲーム1時間というセットで今ある本とソフトを消化してゆくのだ。何かが根本的に間違っているような気がするが、気にしてはいられない。やろうやるのだやらねば。
…いや待てよ。日記の更新が1時間あるだろ…。ご飯食べてお風呂入って…。あと日記で公表できない秘密の時間が…。そうすると寝る時間が…ない。