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何故バカ映画が好きなのか。それは何も考えず観れるからである。そして何故バカ映画をレビューするか。それは書く時に頭を使わずに済むからである。
トホホな映画ならオレに任せろ!という訳で、お題は「キャットウーマン」。なにしろ2004年度の最低映画を決める《ラジー賞》で7部門ノミネート、そして最悪映画賞、最悪主演女優賞、最悪監督賞、最悪脚本賞の5冠に輝くというトンチキのお墨付きを得た堂々たる迷作だというではないか!まさにおバカのおバカたる至高の一品という事が出来よう。相手に不足は無い。目には目を。バカにはバカをである。最近酒と睡眠不足とやんごとなき私生活の事情で(またオネーチャンにフラれた)以前にも増して知能指数と思考能力が縮退・摩滅しているこのオレ様にとってまさにうってつけの映画である。
さて。例によって無意味に長い前置きだったが、実の所、それほど酷い出来でもなかったぞ。女主人公のアクション映画ではアンジェリーナ・ジョリーの「トゥームレイダー」の空虚さよりはましだと思ったし、ドリュー・バリモアの「チャーリーズ・エンジェル」ほど遊び過ぎじゃないし。(ってかオレもよく見てるよな…。両作とも1,2とも観てます…(号泣)。どれもこれも愉快なトンチキ映画である事に間違いはないがな!!)たしかにツッコミ所満載であるにせよ、いいじゃん、所詮コミックなんだから。
ハル・ベリーはモロにハリウッド女優です!っていう綺麗な顔立ちの俳優だけど、なんか顔面に力入りすぎてそれほど魅力的だと思った事ないんだわ。でもこの映画では最初ぼさぼさの長い髪で登場してね。イラストレーターって役どころみたいなんだけど、そのナードな雰囲気が可愛らしく、オレはハル・ベリーに初萌え。でも後半髪切っちゃうとやっぱりキッツイ顔のハリウッド女優に戻っちゃって萎え。ただ、キャットウーマンで最悪主演女優賞取ったとはいえ、ハル・ベリー自身は健闘していたと思うぞ。
共演の悪玉役・シャロン・ストーンは悪役の貫禄が漲りまくって正解。普通にしてても悪そうな女の顔してるもんなあ。なにしろ、こういうコスプレヒーロー(ヒロイン)の敵役ってやっぱりコスプレなのがセオリーなのに、この映画のシャロン・ストーンはコスプレもせず普通にアクションやってても十分凶悪な雰囲気が出てたもんな!!あと悪玉その2の社長役はどこかで見た事が…と思ったら「マトリックス」で変態フランス人プログラム・メロビンジアンを演じたランバート・ウィルソン。なんかこういうヨーロッパの匂いのする悪役っていいよな。頽廃的で。ダイハードの悪玉も東欧・北欧系だったじゃないですか。やっぱこれからの悪役はヨーロッパ人に限る。逆につまんなかったのがヒロインに言い寄って来る警官、まあ恋人役って事なんでしょうが、こいつに魅力がない。だいたいちょっと助けた事に付け込んで一般市民を口説きに入る警官ってのが既にイケてない。
で、映画ですが。なんか、ハル・ベリー、一回死んじゃうんですが、猫の魔力で生き返って、で、猫的な超常能力を身につけるんですね。なんで猫なのか、とか必然性に拘ってはいけません。バットマンなんてコウモリですよ。スパイダーマンだって蜘蛛に噛まれた位でああなっちゃうんですよ。スーパーマンなんか、既に宇宙人なんですよ。猫ぐらい許して上げてくださいよ。なにしろ、ここクリアしないと話し進まないんだから。
でまあ、生まれ変わったハル・ベリーがキャットウーマンとして活躍するんですが、ええと、なんか詳しく解説するのが馬鹿馬鹿しくなってきたんでやめます。基本的にバカ映画でありコスプレ映画なんです。ハル・ベリーの艶姿を愛でるアイドル映画という事も出来ます。ボンテージな衣装を眺めて「ハルたんってグラマー…(はあと)」とかやるのが一番妥当だと思います。それ以上でも以下でもないんでしょう。温かい目で見てやってください。(基本的にこのテの映画に点の甘いオレ。で、文芸映画は徹底的に叩きまくるのな。)
ちなみに監督は「リディック」のピトフ。ってかなんだよこの名前。ピトフ。ポトフ。ピラフ。みんな食いもんじゃねえか!(意味も無く逆上)そもそも「リディック」自体微妙なセンスだったからなあ。嫌いじゃないんだけどさ。なんかこう、あとちょっと工夫すればハジける人なのかもしれないけど。