いやなら観なけりゃいいだけの話じゃない。グダグダ言うなよ、オレ。

書く事がねえ。と言う訳でこの間久しぶりにTVのお笑い番組を見たことの感想などを。
笑いの金メダル」がどうたら言うタイトルの番組だったが、途中から見て、何の為にボブサップがいるのか既に意味不明。企画会議で「お笑いの対戦だけでは盛り上がらないので途中で強烈なアクセント入れましょうよ!」とか言っていたのだろうことが容易に想像付く。
それより対戦しているお笑いのメンツ。つまらない、と言ってしまえばそれだけなんだけど、何故つまらないのか。それはどのユニットも「TVで既に誰でも知っているお笑いのフォーマットを(多分いっぱい努力して練習して)なぞってるだけ」、ということである。TV番組で観た誰それに似たパフォーマンスをすれば観ているものは安心できるからそれで支持を得られる。これにより、TVというメディアには「安心」を与える連中しか登場してこない、という按配になる。そりゃそうだ!安心しなけりゃ誰もCMの商品を買ってくれない!そしてそれはTV製作者の側ばかりではなく、安心しか期待しない「視聴者」と言う有象無象の総意の基に作られたルールなのだ。「安心」である以上破綻はありえない。しかし、破綻のありえない「お笑い」って、「お笑い」なのかよ?
危ないことをやれ、と言ってるわけじゃない。以前ビートたけしが「TVでできない危ないネタをやれるから面白い、なんてのは間違いだ。才能があるならそんなネタでもTV向けに脚色して、それでもやっぱり面白いんだよ」みたいな事を言っていて、なるほど、と思うことがあった。結局、最初からTVサイズにしか収まらないお笑いを、それだけがお笑いと思って、そしてそれを観て「知っているから安心するので笑える」と言っている観客も問題なのだ。そうしてよく見ると、気づいた。オレも鈍いよな。観客は皆若い男と若い女。ヤングな皆さんと同じ物を楽しもうと思ったオレが馬鹿だった…。ご免な、オレ場違いだったんだな、子供騙しを生計にしているお笑いとTV製作者の皆さん。いや、待てよ、お笑いに限らずどのTV番組もなんだか子供騙しなんだが。そうか、TVって皆こういう作りだったのか!
結局、何が嫌なのかと言うと、どのお笑いも(いや、正直に書くと劇団ひとりカンニングみたいな面白い奴もいたが)イマジネーションが皆無だった、なーんだかTVに飼いならされるのだけが目的でお笑いやってるな、って感じた、てことなんだけど。
そもそもTVなんて不特定多数の欲望の総和を折衷したもんだからな。でもオレにもこいつらと同じ”欲望”があると見なされるのはうんざりだな。プリズナーNO.6風に言うなら「オレにお前らみたいな欲望があるなんて見なすな!なぜならオレは”みんな”じゃないからだ!」ってところですか。
ここまで書いて思ったが、これは何かに似てるな。「不特定多数の欲望の総和を折衷」。ああそうか、「政治」だ…。