- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2005/12/07
- メディア: DVD
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1989年1月2日から1996年4月6日にかけて放送された日本テレビの特別番組で、カースタントや火薬を使って爆破させる企画が多く、芸人達が体を張って挑戦した。ダチョウ倶楽部や出川哲朗にとってはこの番組で出世したと言っても過言ではないだろう。
出展:wikipedia『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』
しかし、Wikipediaってなんでも載ってるなあ…恐るべしWikipedia。今回DVD-BOX発売ということで勇んで買ったが、いやー、無茶苦茶でござりますなあ。スゲエ。昨今のアメリカの殺伐サイテー番組『Jackass』の10年先を行っていたと思われる(いや、原典なのか?)ハイパーお下劣&体を張ったサディスティックな笑い。当時も腹を抱えて笑っていた覚えがあるが、『Jackass』と違うのは殺伐としていない所かな。結局『Jackass』がアメリカ高度資本主義社会の吹き溜まりとしてのアウトローが生み出した笑いだとすれば、『お笑いウルトラクイズ』は80年代バブルからも見放された貧乏芸人のバブル崩壊を嘲笑う為の掃討作戦だったのだろうな。まあそもそもお笑い芸人なんてアウトローなんだろうと思うし、お茶の間の人気者なんて温い幻想の極北を、TVで出来るギリギリの所で放送して見せたこの番組は時代の仇花とはいえ確かに引導を渡していたような気がする。
それにしてもなんで終わっちゃったかなあ、やっぱり誰か死んだからかなあ、などと思っていたが、前述のWikipediaによると低俗番組として視聴者からものごっつクレームが来たかららしい。日テレ上層部から番組プロデューサーに処分が下ったりもしたとか。へえ。良識あるクレーマーの皆さんの一致団結で終了したわけですか。世知辛いですねえ。当時社会にも他人にも馴染めなかった落ちこぼれのオレが、せめてものよすがとしていたのはこういうお笑い番組で、「なんだ、結局みんなくだらねえことじゃねえか」と笑うことが出来たから救われたというのに、社会の一枚岩というのはそれさえも許してくれないんですねえ。いやはやなんとも。お笑いでも音楽でも何でもエクストリームな表現というのはそういった社会と衝突したその跳ねっ返りの度合いの強さが即ち表現につながったものだと思うんですが、それさえも封印してしまってはあとは鬱屈するしかないんではないですか。そして鬱屈した社会というのは…。