■パキスタン・ゾンビ (監督:オマー・カーン 2006年パキスタン映画)
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しかもこの映画、途中が『ゾンビ』でクライマックスが『悪魔のいけにえ』で、あと『ハイテンション』とか『死霊のはらわた』とかいろんなホラーがまぜこぜになっているところが楽しい!だいたいゾンビなんて途中で虚仮脅かしみたいに出てくるだけであとは殺人鬼のお話に変わっちゃうんだ!なんだったんだあのゾンビは!「水質汚染が原因で…」とか一応説明入れてるけど本編ストーリーと水質汚染は全く関係ない!ただしパキスタンな顔と服装をしたゾンビというのはちょっと新鮮だったのは確か!
虚仮脅かしといえば最初の方で出てくる「ここからは地獄が待ってるんじゃッ!」とか言って若造どもを脅かす大麻ケーキ屋台のオヤジだよな!なにしろ目つきがアブナすぎて自分とこの大麻ケーキ食ってラリッてるだけにしか見えない!だいたい商売してるんだから客を脅かして帰らせてどーすんだ!その後出てくる怪しい祈祷師も「道を教えてやろう」と車に乗り込むんだが突然懐から生首取り出し「うひゃひゃひゃひゃッ!」とか言って車から飛び出したところを撥ね殺される!お前いったい何がやりたかったんだ!?
で、あれこれあって森の中に立ち往生した車から若造どもが一人また一人と森に勝手に出て行き、自ら望んで死亡フラグを立てまくる構成があまりにもあまりで気に入った!さてここで登場するのがお待ちかね我らが殺人鬼さんだ!なにしろこいつのルックスがいい!血塗れのブルカ(イスラム圏では一般的なヴェール状の着衣のことですね)被って手にはモーニングスター!これまで様々なスラッシャーホラーが作られてきたが、かなりインパクトのある相貌に違いない!だいたいモーニングスターて!
(↓血塗れブルカのモーニングスター姉ちゃん!)
そして懸命な読者の方は気づいたかもしれない!「ブルカって女の人の被るもんじゃなかったっけ?」と!そう!実はこの殺人鬼、このガタイで女なのである!何が悲しくてモーニングスター振り回して人ブチ殺しまくってるんだこの女は!しかも女だという設定の意味もあんまり無い!しかしスラッシャー映画史始まって以来の女スラッシャーなのかもしれない!
主役である若造どもは中東系の美男美女で、それぞれジェフ・ゴールドブラム似、ジム・キャリー似、オーランド・ブルーム似と様々、さらにヒロインは「眉毛の繋がってない梅宮アンナ」といった感じの美人ちゃんだ!あともうひとりはええと誰に似てるか思いつかないや…。こんな映画を撮った監督のオマー・カーン、実はアイスクリーム屋の店長で、ホラー映画好きが高じて自費でこの映画を作ったんだという。特典映像に彼の店が映し出されるんだが、ホラー映画のポスターやスチールの飾られたマニアックなアイスクリーム屋であった!映画は独特のイスラム風味が怪しさを倍増していてなかなかよく出来ていたんじゃないかな!