5年目突入記念特別企画:オレ的人生いろいろすごろく〜艱難辛苦篇!

オレ様の人生を模したすごろくである。このすごろくをやるとこのオレ様の人生を追体験できる、という物凄い企画である。ただしあまりリアルな事件を盛り込むとひたすら気の滅入るダークなゲームになってしまうので、ある程度脚色が入っているから注意されたい。なにしろこのオレの人生なので、遊んでみてもあまり楽しくならない、むしろうんざりさせられるのが難である。お暇な方はやってみてください。

《ルール》
自分でサイコロを用意して振ってください。出た目の分進み、止まった所に指示があれば従う事。

《ペナルティ》
「フラれる」と「飲んだくれる」にそれぞれ10回止まると《人生の終了》となりふりだしに戻る事になります。もう一回人生やり直してください。

◎◎◎◎スタート!◎◎◎◎
○オレ生まれる【ご祝儀に10万円貰う】

○あまりに馬鹿なガキだったので親が悲観して一家心中を起こしそうになる【1回休み】

○おねしょ癖が治らず親から袋叩きにされる【一つ戻る】

○魚を釣っては口に爆竹突っ込んで「さかな大爆発!」とか言って遊ぶ残虐なガキに育つ【岡本太郎の真似をする】

○小学校入学【ご祝儀に1万円貰う】

○漫画ばかり読んで勉強しないので親から袋叩きに遭う【バカボンパパの物真似をする】

○TVばかり観て勉強しないので親から袋叩きに遭う【一つ戻る】

○同級生の女子にフラレる【号泣する】

○中学校入学【ご祝儀に1万円貰う】

○夏祭りに行って花火に見惚れてお小遣い3000円落とす

○思春期。エロガキと化す【二つ進む】

○スカートめくりをして女子に袋叩きに遭う

○道端でエロい本を拾う【歓喜のダンスを踊る】

○「フモさんってドスケベだから嫌い」と言われて好きな女子からフラレる【号泣する】

○エロガキ過ぎて中学校を追い出される【3万円払う】

○義務教育も受けさせて貰えない我が子を不憫に思い親が一家心中を起こしそうになる【1万円払う】

○引きこもる【「芋虫ゴロゴロ」と歌いながら部屋を3周転がる】

○ロックとSF小説だけが人生の友となる【買いすぎて3万円失う】

○「引きこもりなんて人間じゃない」と好きな女子から言われてフラレる【号泣する】

○遂に親にも見離されメッキ工場をやっている親戚を頼って上京する【ご祝儀に3万円貰う】

○20歳になる【成人式のご祝儀に3万円貰う】

○仕事が辛くて現実逃避する日々。この頃から飲んだくれるようになる【酒代で1万円使う】

○工場長の娘に岡惚れしてフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【酒代で1万円使う】

○近所の酒屋の女子に惚れるがフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【酒代で1万円使う】

○仕事が辛くてメッキ工場のタコ部屋から夜逃げする。この日からニート生活が始まる【生活苦で10万円失う】

○レコード店の女子に惚れるがフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【3つ戻る】

○しょぼい会社に就職。なんとか生計を立てられるようになる【給料として5万円貰う】

○弁当屋の女子に惚れるがフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【1つ戻る】

○隣の家の女子高生に惚れるがフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【3つ戻る】

○飲み屋の女の子に惚れるがフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【3つ戻る】

○アニメのヒロインに惚れるがフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【2つ戻る】

○三十路を迎える。今までたいしたことの無い人生だったがこれからもたいしたこと無いんだろうなあと諦め気味に思う【クレイジーキャッツの「そのうちなんとかなるだろう」を歌う】

○会社の同僚女子にフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【1つ戻る】

○会社のアルバイト女子にフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【二日酔いで1回休み】

○TVゲームに手を染める。益々引きこもりの度合いが深まる【ゲーム機を買って2万円無くす】

○ゲームのレベル上げに勤しむ毎日【1回休み】

○ゲーム店の女子にフラれる【号泣する】

○飲んだくれる【2つ戻る】

○なんだかわからないがとりあえずフラレる【号泣する】

○飲んだくれる【体を壊して1回休み】

○自分の人生にはユメもチボーもないのだとやっと気づく【号泣する】

○飲んだくれる【3つ戻る】

○「そうだ。今流行のパソコンというやつを買ってハッカーというものになり世の中をメチャクチャにしてやろう」と企む【パソコン買って20万円無くす】

○しかし結局パソコンはエロ画像収集マシーンと化す【グヘヘヘと笑いながら部屋をねり歩く】

○40歳になる。いよいよ何もかもどうしようもない年齢であることに気付く。自分が世界にも社会にも他人にも必要の無い人間なのだということを思い知る【壁のほうを向いて10分間体育座りをする】

◎《全員ここで止まる。人生最後の選択がやってきました!》
いつものように酒場で飲んだくれ、したたかに酔って店を出るオレ。途中の道で電信柱や看板にバーローバーローと喚きながらケリを入れ、夜空に向かってお前のかーちゃんデベソ!と悪態をつく。冷たい目を向けて通り過ぎてゆく人たちにメンチを切り、「どうもしんずれいしましたあ!」と呂律の回らない口調でからみ回る。そしてヨタった足で蹴躓き、立小便の臭いのする路地裏に転げ込む。転がったまま酒で濁った目を見開くと、遠く暗い夜の空に小さな星が瞬いていた。「オレ、サイテーだ」オレは呟く。単なる負け犬の遠吠えである。単なる自己憐憫である。救い様が無いのだけは確かだった。そうしてぼんやり夜空を眺めていたら、一つの星がどんどん大きくなってゆくのに気づく。星はそのうち皿のような大きさになり、中華円テーブルのような大きさになり、サイロの天井のような大きさになった。それはUFOであった。眩い光がオレを包む。

【サイコロを振ってください!そして出た数字の場所へ行ってください】
《1》中から宇宙人が出てくる。そして、【サイコロを振ってください!出た目が1〜3なら〈A〉へ、4〜6なら〈B〉へ】
《2》UFOからビームが放たれオレはUFOの中に吸い込まれる【サイコロを振ってください!出た目が1〜3なら〈C〉へ、4〜6なら〈D〉へ】
《3》びっくりして固まってると物影から野呂圭介と林屋ペーがプラカード持って現れて「どっきりカメラです!」と叫ぶ【サイコロを振ってください!出た目が1〜3なら〈E〉へ、4〜6なら〈F〉へ】
《4》そのまま気を失う。そして気がつくと…【サイコロを振ってください!出た目が1〜3なら〈G〉へ、4〜6なら〈H〉へ】
《5》それは最初の1機でしかなかった。さらに沢山のUFOが空を覆う【サイコロを振ってください!出た目が1〜3なら〈I〉へ、4〜6なら〈J〉へ】
《6》ファンファーレ(なぜかダース・ベイダーのテーマに似ていた)も高らかに、家臣にかしずかれながら現れたのは《暗黒皇帝》だった【サイコロを振ってください!出た目が1〜3なら〈K〉へ、4〜6なら〈L〉へ】

《これがオレ的人生のゴールだ!!》

(A)「すんまへん。西荻窪方面に行こう思うとるんですが、どっちでっしゃろ?」と道を訊かれる。なんだかむかっ腹が立ったので関西風宇宙人を引きずりまわしド突き倒して気を失わせ、その捕まえた宇宙人を元に本や映像ソフトを作成、巨万の富を得る。

(B)「我々ハ、宇宙人ダ。地球ノ文化ヲ調査スル為ヤッテキタ」などと言うではないか。う〜ん、地球の文化ねえ。「そうっすか。取り合えず飲みに行きますか。話しはそれからだ」そうしてオレと宇宙人は肩を組み、夜のネオンの向こうへと消えていったのであった。

(C)UFOの中には天使のように美しい人々が待っていた。「お帰りなさい。あなたは地球文明を探査する為に送られた調査員だったのです。任務は終わりました。これから本当の故郷に帰還しましょう」オレの体を光が包む。そうしてすべてを思い出す。そうか、そうだったのか。私は、やっと、自分の本当の人生を取り戻したのだ。

(D)UFO内に囚われたオレ。台に乗せられ身動きが取れない。オレを囲む爬虫類のような姿の宇宙人たちは、口から涎を垂らしながら、両手に持っている棒状の金属片をきらめかせた。それは、地球で使う、ナイフとフォークに似ていた…。

(E)「今時どっきりカメラかよ!いったいいつの時代だよ!」と激昂したオレは野呂圭介も林家ペーも含め近くにいたディレクターやカメラマンを全員ぶちのめし、地べたに這い蹲らせた。「あれ?オレって結構強いんじゃん」新しい力に目覚めたオレはそれからプロレス団体を興し、「全タイ魔人・フモフモさん」としてちびっ子の人気を集める事になったのであった。

(F)「はあ。どっきりカメラっすか」ぽかんとしているオレに林家ペーポラロイドカメラでオレを撮りながらこう言った。「いやあいいリアクションでしたねえ。芸人の素質ありますよ。宜しければ漫才やってみません?あと生年月日教えて」。林家ペーに見出されたオレは林家プーとして売り出し、お茶の間を賑わせる事となったのであった。

(G)朝になっていた。光だと思ったのは頭を打った時の幻覚だったのだ。「やっべえ。シャレになんねえ。もうオレ酒止めよう」禁酒したオレは、それからは平凡な人生と平凡な毎日をごく普通に過ごしていたのだった。

(H)体に違和感があり、よく調べると首筋に何かを埋め込まれた痕があった。宇宙人のインプラントだ。うあ、どうしよう、と思っていると頭の中で声がした。「君ハ既ニ我々ノシモベダ。コレカラ、地球侵略ノ為ニ、君ノ体ヲ操ラセテモラウ」どうやらオレは侵略宇宙人のコントロール下におかれたらしい。だけどな、とオレは考えた。これまでたいしたことの無い人生だったし、これから地球侵略を始めるのも、面白いかもしれないな。さて、どこから手を付けようか。

(I)そして空を覆ったUFOの編隊からレーザー光線が放たれた。燃え上がり瓦礫と化す街。地球の侵略がはじまったのだ。「とうとう来たか。オレはこの日の為に地球で生活していたのだ」そう呟くとオレは懐からサングラス状のもの取り出し目に当てた。オレの体は光を放ち、そしてグングンと巨大化した。「さあ来い、異星人たちめ!」真っ赤なコスチュームに身を包みオレは叫ぶ。そう。オレは地球を守る宇宙戦士、フモフモセブンだったのである。ジュワァッ!

(J)数え切れないUFOから降りてきたのは数え切れないほどの美女であった。代表者と思われる美女がオレに言った。「私達の惑星では男性が死滅してしまったのです。私達は種族を繁栄させる為に男性を探してこの星にやってきました。つきましてはそこのあなた、私達の子種になってください」そうしてオレは今までの非モテ生活から一気に逆転、宇宙人ハーレムのただ一人の男として夜毎ヒーヒー言う事になってしまったのである。

(K)「オレ様は暗黒皇帝である。下々の願いを聞き届ける為こうして宇宙を旅しておるのじゃ。そこの者、何か願いがあるか?」。そう告げた《暗黒皇帝》にオレは言った。「人生やり直させてください!」「ふむふむ分かった。それでは…」《暗黒皇帝》が手をかざすとオレの目の前が真っ白になった。そして…【ふりだしに戻る!】

(L)「オレ様は暗黒皇帝である。我が言葉を地球の下々の者に伝える為のスポークスマンを探しておる。そこの者、オレ様の願いをありがたく受け入れるがよい」「はあ…」それからというもの、オレははてなダイアリーで日記を書き始め、脳に受け取った《暗黒皇帝》の詔を、ネットを通じて世界に配信する事となったのである。ああまた思念が来た…日記書かなきゃならねえ…。