- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2006/05/24
- メディア: DVD
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
事実だけで考えると殺人事件云々以前に、収入に見合わない家を買ってしまった旦那が困難な資金繰りで神経が参り、この家が欲しいと最初に言った嫁さんを逆恨みし、さらに郊外から田舎と言ってもいいこの場所に越してきた家族が土地に慣れなかった為に不安が増幅した、というのが事件の真相なんだと思いますけどね。そこに過去の殺人事件を付け加えると、なんだかおどろおどろしい話になりますが、殺人事件があったという事実が旦那にとって無意識的な強迫観念になって、過去を繰り返してしまいそうになっちゃう、ということじゃないですか。因縁だの呪いだのの真相って案外そんなものですよ。結局人間って心に闇が出来るとその中にどんなものでも見てしまう、ということなんじゃないですかね。本当に怖いのは幽霊なんかじゃなく人ですよ、人。でも幽霊が本当にいるかどうかは置いといて、ヤヴァイ雰囲気のある家って実際あるんでしょうねい。ブラッカイマー製作ということではったりの利いた演出は各所でなされていたが、全体的にこじんまりし過ぎていたかも。
(↓こちらが1979年版。3作までシリーズ化されたらしい。)
- 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
- 発売日: 2001/11/02
- メディア: DVD
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
■クライモリ
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2005/04/22
- メディア: DVD
- 購入: 2人 クリック: 21回
- この商品を含むブログ (51件) を見る
今回の敵役の皆さんは例によってアメリカのド田舎の便所みたいな小汚い家に隠れ住むフリークス3兄弟。どうも近親婚で生まれた精薄で畸形という設定らしい。ここは基本形ですな。こいつらの正体は早くからはっきりする。それぞれが弓、斧、銃と得意分野が分けられているところが面白い。
対するヤラレ役もそれぞれ立場や生活の背景がはっきりしていて人物造型がこの手の映画にしてはあることはある。その辺のお馬鹿チャンなガキというわけではなく、どちらかというとオトナなんである。
フリークス3兄弟の目的は無差別殺戮ではなく狩猟。こいつら人間食ってたんだね!だから食っちゃう為に森に迷い込んだ人間を殺している。どこかリビドーの裏返しだったこれまでのホラー映画の殺戮者と違って目的意識がはっきりしている。魚でも動物でもやっぱり釣ったり猟でころしたものは食ってやるのが仁義だよね。だからこのフリークス3兄弟は仁義ある殺戮者ということが出来るね!
というわけでこの映画は狩る者と狩られる者の追跡・脱出劇として成立しているんだね。だから展開がスピーディーではったりかました恐怖演出が少ない。実にスマートなのだ。
舞台はタイトル通り延々と森森森なのだが、その中で森の監視塔という舞台は新鮮だった。
これでフリークス3兄弟がもう少しルックス的にもキャラ立ちしていれば記憶に残るホラー映画になったかも。あれじゃあ見ようによっては単なる3馬鹿兄弟だもんなあ。