”手配師”

オレはガテン系の会社勤務なので、外国人肉体労働者(主にフィリピンの方)の皆さんなどが常駐していたりする。この労働者の皆さんを斡旋しているのが先ほど話題にした《社長》である。
彼についてはオレの日記で何度か取り上げているので、9月27日の日記11月7日の日記あたりを参照して頂きたい。
社長とはいっても雇ってるフィリピンの方と一緒に作業しているので、見た目はその辺のDOKATAのオヤジである。社長はいつも上下グレイのスウェットを愛用しているが、それ以外の格好をしている所を見た事が無い。
社長の人生は山あり谷ありだった。一時はソープランドの経営者だった事もあり、その後外国人労働者斡旋業、通称《手配師》の職に就くが、ビザ切れ不法滞在の人間を雇ってることを刺され(隠語。「密告される」の意。)、入国管理官の一斉摘発などを受けて煮え湯を飲まされたりした。(しかもオレの会社で摘発された…その時オレはまだいなかったんだけど、オレの会社の倉庫の前にでっかいバスが横付けされて退路を断った上で摘発しに来たらしい。でも何人かは走って逃げたらしい)
最近ではタンゴのリズムで「さーむい さーむい ラララランラ♪」という訳の判らない歌詞の唄を密教の呪文の様に無限ループで歌いまくっている。どうやら寒すぎて思考停止状態に至っているらしい。
ちなみに今回のフィリピン旅行は彼のニューワイフの家族に会うためなんだそうです。現地では闘鶏を楽しんでこられたとの事。「闘鶏の勝負って何を持って勝ち負けにするの?」と訊くと、あれ結局翼に剃刀みたいな刃を仕込ませて、鶏同士殺し合うらしいのね。「10回賭けて8回勝ったよ!」と豪語してました。10回ぐらい聞かされました。