① ダウンタウンのガキの使いやあらへんで !! 浜田チーム体育館で24時間鬼ごっこ !


遂にDVD 化ですか。ガキつか罰ゲーム史上でも類を見ない異常なシチュエーションで、最高に可笑しかったのと同時に最高にシュールだった。何しろ体育館で「24時間」「鬼ごっこ!」である。TVで放送された時は部屋中転げまわって笑いましたよ。と同時に、よくこんなこと思いついたなあ、と感嘆した覚えがあります。
全身をてらてらと光るぴっちりとした黒いビニール製の衣装に身を包んだ鬼が怖い。この衣装がSMの肉奴隷の衣装を思わせる。映画パルプ・フィクションの、ゼッドの地下室にいた全身黒いレザーに包まれて鎖からぶら下がっていた変態。あれみたいな格好なんですよ。なにしろ顔までが黒いビニールに覆われ、人格を感じさせない所なんかまさしく変態的だ。しかもこいつらにはバリエーションというか亜種が存在し、胸の辺りにそれぞれの持つ武器を説明した文字が書いてあるんです。「はりせん」「ひしゃく」「タイキック」「ビンタ」「チンコマシーン」などなど。そして鬼ごっこで捕まった人間は黒鬼からそいつの持っている武器で制裁を受ける。
この化け物じみた鬼が、いつ、何処から出てくるか判らない状態で、浜田、ココリコの二人、山崎の4人が、広い広い体育館で24時間怯え続け追いかけ回され続け、サディスティックな拷問を受け続ける、という、ひたすら異常なゲームなんです。
時間が経つにつれ疲れ憔悴していく4人。食事も満足に出来ず、眠ることも許されない。後半はまさしく阿鼻叫喚の地獄のような有様となっていき、制裁はエスカレートし、ボロ雑巾のように体育館の床に転がされうずくまる4人の様に既に人間の尊厳はありません。
そして鬼ごっこだけじゃないんですよ。鬼に追い掛け回されるメンバーが、そのうち裏切りや仲間割れを起こすんですよ。というか浜田だけが食い物にありつけない奇妙な状況が作り出されるんですけどね。ただし、この辺は、マジじゃなく、お笑いのプロらしい、全体にアクセントをつけるための演出、演技なんですけどね。この辺のメリハリも楽しかったなあ。
これ、シチュエーションをそっくり使ってホラー映画が出来る、と思った。まさしくサバイバル・ホラーだね。ホラーとお笑いって、実は親和性があるんだけど、これはいい例だね。お笑いだからいいんだけど、マジだったら洒落にならないぐらい怖い状況だもの。監禁された上、追い掛け回され小突き回され、でも出口はないんですよ。これやばいって。何かそういう異常な状況を作り出さなければならない理由を設定できれば、ひとつ物語が作れるな、と思った。
今回はガキの使いやあらへんで15周年記念という事でのリリースですが、この罰ゲーム特集は全部で4集出るらしい。今後の発売分も見逃せません。DVDには他に、罰ゲームの発端となった「100M対決」と「名作&傑作トーク集」が収められています。トーク集のほうは何しろ若い頃のダウンタウンの顔が見られるのが嬉しい。