- アーティスト: David Bowie
- 出版社/メーカー: Virgin Records Us
- 発売日: 2005/03/15
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「David Live」は1974年の《ダイアモンド・ドッグス・ツアー》のもの。曲もアルバム「アラディン・セイン」と「ダイアモンド・ドッグス」からのものが殆ど。世界を一世風靡した「ジギー・スターダスト」からの曲が「サフラジェット・シティ」とラストの「ロックンロール・スーサイド」しかないところが逆に新しいキャラクター/ペルソナである”ダイアモンドの犬”への思いいれの程が伺われる。再版に合わせてプロデューサーのトニー・ヴィスコンティ自らリマスターしたらしいのだが、LPで聴いていた音よりも進化してないか?LP音源の時って評判の悪いアルバムだったんだけど、こんなに深みのある音だったっけ?と思えるほどリニューアル。アルバム「ダイアモンドの犬」自体結構好きなアルバムだったんですが、このライブではさらに素晴らしい演奏を聴かせてくれます。CDジャケットも変形ジャケットを採用、スリーブには当時の妖しいボウイ様の写真が多数収められ、艶めかしさに溜息が出ます。この後、ボウイはソウルへと転身したアルバム「ヤング・アメリカンズ」を発表しますが、その片鱗を伺わせるソウルフルな唱法も聴き所です。
「Stage」は1978年、《ロウ・ヒーローズ・ツアー》のもの。同じセットで日本にも来日公演している。当時バリバリのボウイ・ファンだったオレもNHKで放送されたライブを見て興奮していました。LP発売されたものと曲数、曲順が異なっている所も注目。ボウイのアルバムの中でも屈指の緊張感を感じさせる「ロウ」「ヒーローズ」ですが、ここでの演奏はとてもポップでリラックスしており、逆にあの2枚のアルバムの冷たく暗いトンネルを抜ける事で、このライブ演奏が可能になったのでしょう。この後のアルバム「ロジャー」の緊張感の無さ、そして「レッツ・ダンス」への変節を考えると、この時のボウイはアーチストして何かが変わりつつあったのだな、と思います。だからでしょうか、音にもどこかスタジアム・ロックを思わせる明快さや貫禄を感じますが、それと裏腹にそれまでの難解なメッセージ性やソリッドな鋭敏さが失われたように聴こえます。どちらにしろ、このライブはボウイ黄金時代の総決算的な問題作である事は確かです。
…とかなんとか、もったいぶって書いたけど、このライブアルバム、高校の時、渋谷陽一のFM番組で録音して、それを部屋で流しながら、全曲一緒に歌ってた思い出があります。毎日毎日、何度も何度も。まさにオレのセーシュンの一枚!です。なんか聴いてるとあの頃のいろんな情景が目に浮かんで、ええ、もう、胸が一杯です…。