最近ダラ観した韓国映画あれこれ

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■ブラザー (監督:チャン・ユジョン 2017年韓国映画

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ドンソク兄貴主演!親父の葬式のため堅ッ苦しい親族の待つド田舎に出向いた兄弟が出遭うとんでもない事件を描いたドタバタコメディ『ブラザー』を観た!クソな田舎といがみ合う兄弟を面白可笑しく描きつつ彼らが次第に心通わせる様子が胸熱くさせ二人にまとわりつく謎の女の真相が泣かせまくる佳作だ!それにしたってなにしろマブリーがマブい!マブすぎる!ヒヨコのプリントされたパーカー着たマブリーとかもう反則だろ!?卑怯すぎるだろ!?こんなマブリーをラグの上に寝っ転がせて心ゆくまでモフッってみたい!?視聴はNetflixで。

 グッバイ・シングル (監督:キム・テゴン 2016年韓国映画

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ドンソク兄貴出演作のコメディ。お話は落ち目の女優の妊娠偽装を描くが、これが10代少女の望まぬ妊娠の子を秘密裏にもらい受けるというものだった。 軽率な女優と苦悩する少女の間でドンソク兄貴はおおわらわ、というものだが、整合感に乏しく時にリアリティを見失うシナリオは推敲の余地大いにアリとはいえ、ラストはなんとかうまくまとめてあり、結構嫌いじゃない。それにしたってドンソク兄貴、スタイリスト役なのに全然違和感がない!?

■ミッドナイトランナー (監督:キム・ジュファン 2017年韓国映画

主人公は警察学校に学ぶ凸凹コンビ、ある日彼らは誘拐事件に遭遇し、たった二人で事件解決のため奔走する!?というアクション映画。一般人以上警察官未満という二人の微妙な立場と微妙なスキルが危なっかしさとドタバタの面白さを加味し、一本気な若々しさは物語にストレートな熱さを醸し出す。なかなかの佳作だしハリウッドでリメイクしても意外と盛り上がるかも。 

 ■スウィング・キッズ (監督:カン・ヒョンチョル 2018年韓国映画

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朝鮮戦争中の捕虜収容所で結成されたタップダンスチームを描く韓国映画『スィング・キッズ』、ダンスシーン始めいい場面もあるんだが、いろんな要素盛り込み過ぎで物語の交通整理が出来てないのと、ダンサーたちが主人公という楽しげな雰囲気とは裏腹の酷い展開と胸糞悪いラストで、もうちょっとどうにかなんなかったかなあと思ったなあ。

■王と道化師たち (監督:キム・ジュホ 2019年韓国映画

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  • 発売日: 2020/04/24
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SFXの如き巧みな視覚効果で詐欺を働く“道化師たち”が王室官僚の命により「王様マンセー大作戦」に挑むが?!という韓国時代劇『王の道化師たち』、奇想天外な特殊効果の面白さだけでなく官僚に裏切られた彼らの報復作戦の様子が実に楽しい、悲劇に持っていかず生き延びる方法を模索させる部分がいい。

■神の一手 (監督:チョ・ボムグ 2014年韓国映画

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韓国映画『鬼手』があまりに面白かったのでその大元となった映画『神の一手』も観てみたのだがこれがまたとてつもなく面白い。『鬼手』ほどのトンデモ展開は無いにせよ、「囲碁+格闘」という悪魔合体の奇想天外振りは十分発揮していた!

■哀しき獣 (監督:ナ・ホンジン 2010年韓国映画

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嫁に逃げられ借金塗れのおっさんが殺人を引き受け裏社会の奥の奥まで追い詰められてゆくという韓国映画『哀しき獣』観たッ!陰謀と罠と化け物のような殺戮者が徘徊する闇の世界を満身創痍で逃げ回るおっさんの背後には死体の山と血の海が溢れ返るという地獄の深淵を覗くが如き凄まじいノワールだった!

■8番目の男 (監督:ホン・スンワン 2019年韓国映画

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『8番目の男』は韓国初の陪審員制度を描く法廷ドラマ。コミカルな味付けをしつつ次々に覆る状況や次第に真相に迫ってゆく様子には十分釘付けになったぞ。だが、そもそも立件の段階で捜査が相当ザル過ぎたからこんなに簡単に覆されたんじゃないかとも思ったな。キャラ設定や情と法のバランスも少々甘く感じたのも惜しい。

■風水師 王の運命を決めた男 (監督:パク・ヒゴン 2018年韓国映画)

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  • 発売日: 2020/02/05
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『風水師 王の運命を決めた男』は強大な権勢の得られる風水の卦を巡り朝廷内に血みどろの争いが起こるという歴史劇だ。占いに踊らされる者たちのドラマは視点を変えれば目に見えぬ世界を信奉するオカルトについての物語という事もでき、韓国版『帝都物語』と言えなくもないとちと思った。

ローランド・エメリッヒが描く熾烈なる日米大海戦/映画『ミッドウェイ』

■ミッドウェイ (監督:ローランド・エメリッヒ 2019年アメリカ・中国・香港・カナダ映画

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1941年12月8日、ハワイのアメリカ軍事拠点である真珠湾を日本軍が奇襲攻撃し、これに併せ日本軍は連合軍に宣戦布告、太平洋戦争が開戦されることとなる。緒戦に敗退を喫したアメリカ軍は劣勢となり、この機に乗じて日本軍は軍事拠点を拡充するため多数の戦艦をアメリカの牙城へと送り込んだ。それは太平洋戦争の雌雄を決することになる戦い、ミッドウェイ海戦であった。

映画『ミッドウェイ』はこのミッドウェイ海戦を描く戦争映画だ。しかし、『ミッドウェイ』といえば、おっさんのオレからするとチャールトン・ヘストン三船敏郎らが出演した1976年公開の戦争映画をどうしても思い出してしまう、そのミッドウェイ海戦をテーマにした映画がそのまま『ミッドウェイ』のタイトルで再度制作され公開されるというから「なんで今しかもミッドウェイ?」と思ったのだ。だが、監督がなんとあのローランド・エメリッヒ。『インデペンデンス・デイ』や『2012』のディザスター・ムービーがお得意な監督ではないか。いやこりゃいったどんなことになるの?と思いオレは劇場に駆け込んだのである。

エメリッヒ映画『ミッドウェイ』は真珠湾攻撃から始まりミッドウェイ海戦へと至る日米軍の戦況の行方を、正確な戦時記録をもとにあくまで正攻法に描いた戦争映画となる。どっかの監督みたいに米兵同士の三角関係を持ち込んだ映画とは訳が違うのである(とか言って観てないんだけどね『パール・ハーバー』)(おい)(今度観ときます……)。登場する軍人たちも全て実名であり、その日米軍人たちをエド・スクラインパトリック・ウィルソンルーク・エヴァンスアーロン・エッカート、日本からは豊川悦司浅野忠信、國村準らが演じることになる。

このように配役はそうそうたるメンツだが、主要人物が多い分、ドラマ展開は大変慌ただしい。なにしろ上映時間138分の中で、太平洋戦争開戦前夜から真珠湾攻撃アメリカ初の日本本土攻撃であるドーリットル空襲、米諜報機関による日本軍暗号解読作戦、1942年6月5日のミッドウェイ海戦までみっちりと描くことになるからだ。しかも史実を並べるだけではなく、迫力に満ちた戦闘シーンを余すところなく描き、エンターテインメント作品としても申し分ない。これがアクション映画なら「全篇クライマックス!」ということになるが、史実を元にした作品でよくもここまで詰め込んだものだと思う(ただちょっと分からなくなった場面もあるのでもう一度観たい)。

徹底的に詰め込まれた膨大な史実と、リアリティを増す為の細かなエピソードの数々と、エンタメ作品としての説得力のあるアクションの全てを盛り込むため、その編集の様は鬼気迫るものになっている。情報量が多くカット割りも目まぐるしく、凄まじい戦闘シーンが海に空にドカンドカンと炸裂する。さらに人間ドラマも御座なりになることなくきちんと描かれているのだ。にもかかわらず映画を観ていても置いてけぼりにさせることなく、何かのダイジェストを見せられている気にもさせない。全てのものが過不足なく見せるべきものは徹底的に見せ集中力を持って描かれる。この驚くべき編集と製作ぶりはローランド・エメリッヒ監督の職人技が炸裂したものなのではないか。

あれこれ書いたがやはり注目すべきなのは迫真の戦闘シーンだろう。爆発、爆炎、死の弾幕、燃え盛る炎、もうもうと立ち上る黒煙、吹き飛ばされる兵士、墜落する戦闘機、沈んでゆく戦艦。これらの熾烈な描写の数々は破壊神ローランド・エメリッヒの面目躍如と言っていいだろう。特に恐るべき弾幕をかいくぐりながら日本軍空母に急降下爆撃をしかける米戦闘機のシーンの迫力は特筆すべきだ(なぜか『スター・ウォーズEP4』クライマックスにおける反乱軍によるデススター強襲シーンをちょっと思い浮かべてしまった)。

それにしても、歴史に疎いオレは真珠湾攻撃によってここまでアメリカが兵力を失い逼迫し、日本の攻撃に戦慄していたのだとは思わなかった。真珠湾の後は豊富な兵力で反撃していたと思っていたのである。しかし現実では日本の電撃攻撃によりアメリカは敗戦の瀬戸際まで追い込まれていたのだ。その雌雄を決する戦いがミッドウェイ海戦だったのだ。こうした太平洋戦争の真実と併せ、日米海戦の様をドイツ人監督が映画として撮ったというのもポイントだろう。この作品では日本を「敵役」ではなく公平な視点で描くこととなる(そういった部分で日本人としてちょっと面映ゆく感じた部分もあるが)。なんとなれば、本当に憎むべきものは「戦争」そのものであるのだから。

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僕らはもう負け犬なんかじゃない / 映画『きっと、またあえる』

■きっと、またあえる (監督:ニテーシュ・ティワーリー 2019年インド映画)

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■人生にとって本当に大事なもの

「人生にとって本当に大事なものってなんなのだろう」。あるショッキングな事件に見舞われた別居中の夫婦の元に、二人の学生時代の友人たちが集まります。楽しかったこと、悔しかったこと、彼らは学生時代の様々なエピソードを振り返りながら、この今、失くしてしまったものをもう一度手に入れようとするのです。インド映画『きっと、またあえる』は過去と現在を行き来しながら、笑いと涙の一大ロマンを描く作品です。監督は『ダンガル きっと、つよくなる』で世界的大ヒットを飛ばしたニテーシュ・ティワーリー。主演は『pk』のスシャント・シン・ラージプート、『サーホー』のシュラッダー・カプール

【物語】アニ(スシャント・シン・ラージプート)は妻マヤ(シュラッダー・カプール)と現在別居中、息子のラーガヴ(ムハンマド・サマド)を引き取り父子二人きりで生活していました。しかしそのラーガヴが生死にかかわる怪我で病院に担ぎ込まれ、アニの心は千々に乱れます。アニはラーガヴに生きる気力を与えるため、妻マヤと共に、懐かしい大学時代の旧友たちを呼び寄せます。そして彼らはラーガヴに輝きに満ちた青春時代の思い出を語り始めるのです。そこは1992年のボンベイ工科大学。エリートばかりのはずのその大学に、「負け犬」と呼ばれた連中がいたのでした。

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■現在と過去の二つの時間軸

物語は、現在と過去の二つの時間軸を行き来しながら描かれてゆきます。それは、エリートコースの人生を生き、悠々自適の生活を送っていたはずなのに、愛し合っていた妻とは別居し、息子にも思いやりのある父として接してあげられず、悔恨の中に沈む主人公アニの現在。そして、夢と希望を抱いて難関大学に入学し、変り者ながら気さくな連中と友情を育み、校内一の美女に心ときめかせていた学生時代の過去のアニです。お気楽な学生生活を送っていたアニと友人たちでしたが、彼らは校内で「負け犬」と呼ばれていました。それは、彼らが寮対抗で行われる競技大会で万年ビリッケツだったからでした。

まずこの、二つの時間軸を行き来しながら描かれる展開が非常に巧みであり、そしてスムースであることに驚かされる物語です。アニは病床のラーガヴに青春時代の物語を語りますが、そこで登場人物が一人増えるたびに、その本人が現在の姿で病床に現れ、青春時代の姿とオッサンになった現在の姿のギャップでいちいち笑わせてくれるんです(全然変わんないヤツもいるけどそれはそれでまた可笑しい)。でも彼らが一人また一人と現れるその様子は、なんだか『七人の侍』で猛者たちが一人一人登場してくるみたいで、とてもワクワクさせられるんですよ!

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■手に汗握る(そして笑わせる)ゼネラル・チャンピオンシップ

大学時代の彼らの楽しくお気楽な毎日は、いかにも青春ドラマしていて非常に和ませ、また笑わせます。あまりに下らないバカばっかりやっているもんですから、「名門大学の学生のくせしていったいいつ勉強してんだよ!」と突っ込みたくなるほどです。物語は彼らが寄宿する大学寮を中心として描かれますが、ここで思い出すのは同じく名門大学寮を舞台にしたインド映画の大名作『きっと、うまくいく』でしょう。しかし一見似通って見えるこの二つの作品は、『きっと、うまくいく』がランチョーという名の謎めいたカリスマの本質に迫る物語であったのに対し、『きっと、またあえる』ではイーブンな関係にある者同士の気の置けない友情ぶりが描かれてゆくことになるんです。

物語の核心となるのは寮対抗の競技大会、ゼネラル・チャンピオンシップです。「負け犬」とそしられる主人公たちが、この汚名をどう返上しチャンピオンと返り咲くことが出来るのかが描かれるんです。ここからは重いコンダラを曳く主人公たちのスポコン展開が……と思っていたら、おーいなんじゃその作戦はーーッ!?とズッコケさせられまくること必至です。ここからは笑いも加速し、同時にラストスパートへの緊張感もいや増してゆくんです。オチャラケも交えながらここまで緊張感を高められたのは、『ダンガル きっと、つよくなる』において手に汗握るレスリング試合の攻防を描いたニテーシュ・ティワーリー監督ならではの手腕でしょう。試合の駆け引きの巧みな描写と併せ、緩急自在な物語の駆け引きにも巧みなものを感じました。

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■”負け犬”たちの再生の物語

エリート校に入学し将来を約束された主人公らが、たかだか寮対抗試合ごときで「負け犬」だなどと気に病み憤慨するのはお門違いかもしれません。しかし、人にはそれぞれの「生きてゆく場所」があり、その定められた場所で「どう生きてゆくか」を選択してゆくしかないのだと思います。そしてその「どう生きてゆくか」がその場所で生きる人間の価値を左右するのではないでしょうか。エリートでありながら家庭の瓦解したアニは「どう生きてゆくか」を見失っていたのだと思います。あまつさえ、息子にすら「どう生きてゆくか」を伝える事ができませんでした。しかし物語ラストにおいて、過去と現在両方にその再生と赦免が描かれることになるのです。これは驚くべきシナリオ構成と言えるでしょう。

こうして物語は過去から現在に連綿として続く篤い友情を描きながら、その友情の物語を通して病床のラーガヴに生きることの大切さ、生きることの楽しさを伝えてゆくんです。それは同時に、エリートコースの中でアニが忘れかけていた、人生において本当に大事なものを思い出させる物語でもあったのでした。次々と語られるエピソードはどれもたおやかなほどに繊細かつエモーショナルであり、あるいは突拍子もない程とぼけていて、憎たらしくなるぐらい盛り上げ方と泣かせ方が巧みです。観ている間中、あたかも温かく心地よい感情の波のまにまを漂っているかのように心が豊かな気持ちになってゆく作品でした。この瑞々しい情感の在り方は、ある意味インド映画ならではなのではないでしょうか。映画『きっと、またあえる』は、長く記憶に残り語られ続けるだろう作品であることは間違いないでしょう。


映画『きっと、またあえる』予告編 

浅き夢見し

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Photo by Matheus Vinicius on Unsplash

誰も何も求めてもいないというのに「体調悪い!」とわめいていた昨日の続きを書くのである。いや、実のところ養生している効果が出て来たのか夏の暑さが引いてきたからなのか、今現在は以前よりは調子悪くない。絶好調では全然ないし好調とも言えないのであるが、なんとなく「嵐が過ぎ去ったのか……?」と辺りをキョロキョロうかがっている状態である。嵐が過ぎ去ったとは言っても周りはいろんなものが吹き飛ばされてたりなぎ倒されてたり冠水してたりしてるがな!

体調不良の理由はいろいろあろうが、まずひとつはやっぱりお酒の飲み過ぎだろうなあ。調子悪いとか言いながら毎晩酒盛りしてんじゃないよオレ!?一日DVD1枚観ながらビール1.5リットル飲むのを日課にしていたもんなあ。だいたい調子乗ってこんな記事みたいなことしてるからダメなんだよッ!ま、記事はちょっと盛ってたけどな!

反省して月曜からもう4日間お酒抜いてみたけどなんだか効果は出ているような気がする。酒を止めるつもりはないんだが、ウィークデイは抜いとくぐらいのほうがいいかもしれん。それはつまり週末は飲んでやるぜ!という意味だがな!(本当に反省してるのか?)

夏の暑さでやられたかなあ、という事も書いたが、実はオレの職業は現場作業員で、屋根こそあるが屋外の、夏も冬も外気と同じ気温の現場で仕事しているのだ。直射日光を浴びないだけまだマシだが、今年の夏も毎日30℃超えの気温の中で毎日仕事しておった。こんなに暑くても安全のためヘルメット・安全靴(爪先に鉄板が入っている)着用、作業着は長袖が義務付けられている。仕事で歩く距離は一日ほぼ2万歩です。ええもう毎日パンツまでずぶ濡れですよ……。毎年夏になると胃の調子が悪くなるのはこの暑さのストレスなのかもしれん(酒は春夏秋冬余すところなく飲んでるし)。今年は年齢的にいよいよこの暑さが耐えられなくなってきたのかなあという気がしてきている。だから自律神経やられたかなあと思ったのだ。

ところでこんな暑さの中で仕事をする時の秘密兵器があってだな。それは「空調服」と呼ばれるものなんだよ。作業着の後ろにバッテリー駆動の小さな送風機が二つ付けられているんだ。どこかで見たことがある人もいるかもしれないな。これが夏の暑さに結構役に立ってくれている。

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しかし上の写真で並べられている職種、「電工」「工事」「配達員」というのは分かるとして、「労働者」って、随分大雑把過ぎやしないか!?いったいなんの労働者なんだよ!?

ちなみにこの「空調服」は、見た目から想像してしまうような「間近で扇風機の風を浴びているような涼しさ」が得られるようなものでは全く無くて、「汗を若干早く気化させる」程度の役割しかないので、万能ではないし、着ていたってまだまだ全然暑い。無いよりはマシ、といった程度のものではある。

不調だった原因でもうひとつ考えられるのは、数か月前から眠りが浅かった、というのがあったな。オレは夜更かしはしないことにしていて、どんなに遅くても12時前には寝ることにしているんだが、それでも夜中の3時過ぎから1時間おきぐらいに目が覚めていたんだよ。そして朝も目覚まし時計よりも早く目が覚めていたんだ。調べると、これら「中途覚醒」「早朝覚醒」は、実は不眠症の症状だったのらしい。寝つきはいいもんだから自分が不眠症だとは思わなかったのだが、どうもそうなのらしい。これも深酒が原因だと思われるのだが、眠りが浅い分疲れが取れていなかったんだろうな。また逆に、疲れているとかえって眠れない、ということもあるらしい。つまりはそもそも疲れていたのかもしれず、その疲労が蓄積して不調だったのかとも思われる。

とはいえ、最近やっとこの症状から抜け出して、今は割とよく眠れるようになってきた。よく眠れるどころか、寝足りないぐらいで、ここ2、3日なんだか頭がホゲーッとしている。だからね、またぞろこんな時間にタラタラとブログなんか書いていちゃダメなんだよ!早く寝るんだよ!ってかもう眠いんだよオレは!だからこの辺で唐突に止めるんだよ!おやすみ!

58の夏、あるいは生きながらはてなに葬られ

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Photo by Edward Howell on Unsplash

今日9月9日はオレの誕生日だった。なんと58歳である。「ほぼ60歳」であり「お爺ちゃん」ないし「ジジイ」であり還暦のチャンチャンコの赤い色がうっすら透けて見えて来る年である。ちなみにアラサー、アラフィフなどという言葉があるが、「60近い」という言葉は何かと調べたら「アラカン」と言うのだそうな。「アラウンド還暦」という意味だが、アラカンと言えば嵐寛寿郎だろ、と思うオレはそもそもアラカンなのかもしれない。

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ついでに60歳について調べていたら「60 歳からの輝くセカンドライフ」などというネット記事に行き当たったが、60近くで輝くってなんだよ、もうどんより鉛色だよ、それとも蝋燭が燃え尽きる瞬間にひときわ明るく輝くというアレかよ、縁起でもねえッ!!誰が輝いてなんかやるもんかよッ!?と軽く激昂したのは言うまでもない。

ところで、今日が誕生日ではあったが、なんとなく、忘れていた。9月に入り「そろそろ誕生日かなあ」とは思っていたが、実際今日になってみると「あれ?今日だったんだっけ?」と、なんだかぼんやりと思い出した程度だった。こんな「誕生日エントリ」も以前は前々から用意して誕生日に更新していたもんだが、それ自体書くのを忘れていた。アラカンともなると、誕生日なんてその程度のものなのだ。まあ、これが毎日ループでもした日にゃあ、否が応でも「今日が(も)誕生日!」と思い出せるんだが!(全然嬉しくない)

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そんな訳で今日も押し迫ったこんな時間にヤッツケ仕事よろしくキーボードを叩いているのだが、今日中に更新間に合うのか?とも思うし、なにを無理してこんなことやってんだ、とも思うが、例年恒例にしている上、そもそも何のネタも無いブログなので、こういう時くらい何か書かないと面目が立たないのだ。誰に対するなんの面目なのかはよく分からないのだが、とりあえず16年もブログを続けてきた身としては、やることやっとかないと気持ちが悪いのである。

さてこうして58になったオレな訳だが、なにしろ、調子が悪い。毎年この「誕生日エントリ」には「年々頭も体も衰えていくばかりですよーエヘヘ」などとお気楽に書き連ねていたものだが、今回に限ってはもう、「58になったんだが、マジ調子悪いわ!」とウォーボーイズの如く雄叫びを上げてしまいたくなるほど絶不調である。

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特に今年の夏はヤバかった。抜歯のエントリを以前書いたことがあるが、あれからも歯と歯茎がどうにもヤバい状況であるのと、夏恒例の胃痛が今年はどうにも長引き3回も内科に通ったのと、さらに暑さにやられて今まで以上にバテ気味で、ちょっと自律神経やっちゃったかなあという症状が出ている。これらが波状攻撃を成し、実は6月あたりからあれこれと体調が優れない日々が続いていた。まあしかし、これらの不調は最近暑さが引いてきたのと同時に収まりつつあることはある。それと、そろそろ人間ドックの時期なので、真面目な話、そこで一回きっちり診てもらうつもりではある。

こんな体調なもんだからメンタルもHALO降下する『ミッション・インポッシブル』のトムクル並みに落ち続け、すっきりしない毎日が続いていたりする。

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ブログやらTwitterでは元気なふりをしていたがあれは全部虚勢である。毎週幾つかの記事を必ず上げるようにしているが、あれも幾つかは頭グラグラしている状態で書き上げた(アホちゃうかオレ)。特に「デヴィッド・リーン特集」をやってた時はゲロゲロだったなあ。「何でオレ、体調悪いのに無理してブログなんか書いてんの?」と涙目だった。「オレ、はてなブログに殺されるかもなあ、まあ自分で好き好んでやってることだけど、テヘペロ!」とちょっとお茶目に笑ってみせたりもした。それにしても、全く、なぜそこまで無理して、こんな誰も読まん零細ブログを書き続けているのか、オレにも分からない。分からないが、でもやるんだよっ!お前ら、オレのイキザマ見とけ!(見ないっつーの)

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とまあ、こんな具合の泣き言をこの間オレの相方にしていたのである。「相方たん、ボクチン調子悪いんだよおお。イイコイイコしておくれよおお」とかなんとか気色悪いことをほざいていたわけだ。すると相方、「辛気くせえことばっか言ってんでねえ!毎日毎日酒かっくらっといて調子悪いもクソもあっか!ご飯は栄養バランスの良いものをよく噛んで食べましょう!水分はマメに取るように!十分な睡眠が健康の源です!あととりあえず鬱陶しいから腕ひしぎ逆十字!」とオレに強烈なプロレス技をかけ、さらにその後キャメルクラッチからジャーマン・スープレックスへと華麗なる連続技を仕掛けてきたのである。

……気絶から目が覚めると、相方はいつものようにふんふんふ~んと鼻歌歌いながらスマホでエゾタヌキ動画を眺めており、さっきまでの激烈振りが嘘のようであった。嗚呼……心配してくれてんだなあ……愛されてんなあオレ……オレはそんな相方に涙ながらに感謝し、これからは養生することを心の中で誓ったのであった。やはり持つべきものは相方である。そんなことを思う58歳の誕生日であった。いや、ちょっと体には気を付けておきます。でわでわ。 

生きながらブルースに葬られ

生きながらブルースに葬られ

  • 発売日: 2014/09/10
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