- 出版社/メーカー: TIMEDOMAIN
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新調しようと思ったもう一つの理由は相方さんちにあるパソコンスピーカーの音がとても良く、自分の持ってきた音源を鳴らしても違いが分かるぐらいで、ということはオレは今まで部屋で何聴いてたんだ?と思えてきてしまったのもある。で、どんなスピーカーにしようか?などと考えていたが基本的にオーディオには暗いので、しばらくグズグズしていたのだ。
そんな時随分前にオレがブックマークしていた記事を相方さんが最近ブクマしていたので再び思い出したものがあったのだ。「タイムドメイン」というメーカーのスピーカーである。ちょっと古い記事で恐縮だが以下を参考されたい。
■ビル・ゲイツも驚愕させたタイムドメイン由井啓之の新発想・音響理論
基本的な設計理論そのものが従来と違う思想で出来ているものらしいのだが、まあオーディオに詳しくないオレがどうこう言う問題ではない。ただ、いかに画期的なものであるのかという熱気がビンビンと伝わってくるのは確かで、パソコンユーズの小型のものなら値段もそこそこだし、GWの最中、青山の試聴ルームがあるという場所に行き、そこで聴いたときはそれほどピンと来なかったにも関わらず、部屋に帰ってから勢いでアマゾンでポチッたのである。
というわけで製品が到着、繋げて聴いてみる。レビューでこのスピーカーを褒めるような方は殆どがクラシックやジャズなど基本的に生音を主体とする音楽を聴く方で、オレのようにテクノみたいな電子音主体の音を聴く人間にはどうかと最初思っていた。確かに生音の再現力は非常に良いとは思うが、比較対象となるべき本当に良いオーディオ音を知るわけではないオレの耳にどれほど"良く"聴こえているのかがイマイチ不安ではあった。しかしオレのよく聴くテクノ・ミュージックを鳴らしてみたところ、このスピーカーの性能の良さが歴然として分かった。
確かに、レビューでよく言われているように重低音というものには弱いかもしれない。ただ、もともと大きな音で鳴らすつもりが無かったのと、音の分離が非常に高いという触れ込み通りだったのとで、今まで聴いていた音源の殆どが、別物の音になって聴こえてきたのである。これは誇張ではなく、「これってこういう音だったの?」というか「これって別ミックス?」とまで思ったほどなのだ。リズムが粒々になって踊りそれがどこにあるか手を伸ばせば触れられそうに見え、ストリングス音は絹のように滑らかで風に乗って翻っているような気さえする。まあ今までがしょぼかったといえばその通りなのだろうが、"良い音"と"別物の音"の差は凄まじいものがある。
生音の再現度の良し悪しについてあれこれ言えるほどオーディオ的ボキャブラリーは無いのだけれど、電子音の再現度がこれほど高く感じさせるのはなんなんでしょうね。結局は音の分離が良くクリアーである、ということなんだろうけど。だからこの音の違いというのは、タイムドメインのスピーカーが秀逸だからというよりも、ちゃんとしたスピーカーで聴けばちゃんと聴こえるもんである、という結論にしかならないのかもしれないけれども、少なくとも、それをはっきりと感じさせるほど優れたスピーカーであったということは出来ると思う。
そういうわけで風邪でしばらく寝てたくせにずっと音楽を鳴らしていたオレであった。今まで聴いていた音源をもう一度聴きなおすのはとても楽しくもあり、かなり膨大な時間を費やすような気もしているオレである。