ピクサー展 at 六本木ヒルズ

六本木ヒルズに「ピクサー展」を観に行ってきたよ。
ピクサーがこれまで製作してきた「トイ・ストーリー」や「モンスターズ・インク」等のCGアニメ映画のキャラデザインの初稿、ストーリーボード、背景、立体モデルなどが展示されておりました。
入ってすぐにあった「アートスケープ」がまず目を引きました。超ワイドスクリーンに11分に渡ってピクサー・アニメの動くストーリーボードが展開されます。平面の絵を何枚も重ねて動かし、奥行き感を与えているのですが、これ自体もCGで注意深く作られているんだね。
(こんな感じ)http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20160787-2,00.htm
展示は「トイ・ストーリー」以前に製作されていたショートムービーから最新作「カーズ」まで様々なコンセプトアートが並んでいましたが、どれもそれだけでも一級のアート作品のような出来映えで、下手な現代アートなんかよりもお部屋に飾ってしまいたくなるような楽しさと美しさを見せていましたよ。


そして会場の最後にあった『トイ・ストーリー立体ゾーエトロープ』、これが凄かった!
トイ・ストーリーの数々のキャラクター人形が丸い台座にぐるりと配されているのですが、これがちょっとづつポーズが違えてあるんですね。その台座が回転して、ストロボライトが照らされると、なんとそれぞれの人形が動いているように見えるのです。要するに「立体アニメ」ということなんですね。あれは凄かったなあ。これだけでも一見の価値ありですね。
YouTubeで動画見つけたけど暗くてよくわかんないだろうなあ…。
■Toy Story Zoetrope(動画)


(↓『Toy Story Zoetrope』)


六本木ヒルズインフォメーション : http://roppongihills.com/jp/
CNET Japan フォトレポート:ピクサー20周年の軌跡を追う : http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20160787,00.htm
■参考:ゾーエトロープとは:http://www.hijiyama-u.ac.jp/users/minimum/zoetrope.htm

ファインディング・ニモ

ファインディング・ニモ [DVD]

ファインディング・ニモ [DVD]

ピクサー展を見て、そういえば『ファインディング・ニモ』だけ観てなかったなあと思い購入。ピクサー映画は殆ど観ているのだけれどこの『ニモ』だけ観てなかったのは、「魚介類が自分の息子探したりはしねえだろ!」という至極最もだが全く夢の無い理由からであった。オレホントにピクサー映画好きなのかよ…。という訳でご鑑賞。
いやあ、凄かったっす。珊瑚礁の海と魚の色彩が。これ、綺麗というよりもかなりキッツイ色彩で、サイケデリック!といったほうが当たってるでしょう。観ててトリップしそうな極彩色。違法な合成幻覚物質やアルカロイド系物質などを摂取して観るならばぶっ飛べること確実!心当たりのある方はやってみよう!ってかやっちゃいけない!
お話のほうもありがちなヒューマニズムならぬフィッシュニズム?で進んでいくのかと思いきや人道(魚道)主義に目覚めた鮫とそのお仲間達の不気味な民主主義ぶりが逆に薄気味悪く、沈没潜水艦が横たわる機雷だらけの海底のシチュエーションは死の臭いをプンプンさせていて、これもある意味バッドトリップな幻想性を醸し出していた。
毒を持つエチゼンクラゲの大群が画面全てを覆う中での脱出劇はやはり幻覚性の強い画面だったし、特にハイパーリアルだったのはジェット気流の如き高速の潮流に乗って旅する海亀たちの群れ。この場面では下手なSFファンタジー映画などには及びも付かない浮遊感とスピード感を生み出しており、実にサイバーな映像として目に焼きつきました。
結局『子供捜して三千里』の物語はどこへやら、徹底して超現実世界としての海を描いたこの映画は、実はトリップ・ムービーだった!というのがオレの結論であります。みんなでぶっ飛ぼう!
ちなみに特典ディスクにはパソコンなんかでお馴染みのバーチャル水族館が付いてるよ。あなたのTVモニターがニモや熱帯魚たちの泳ぐ水槽に早代わり!残暑の続く今日この頃を涼しげにお魚の泳ぐ様を観て過ごしたい方は是非ドウゾ。DVD¥1800だし。