ファインディング・ニモ

ファインディング・ニモ [DVD]

ファインディング・ニモ [DVD]

ピクサー展を見て、そういえば『ファインディング・ニモ』だけ観てなかったなあと思い購入。ピクサー映画は殆ど観ているのだけれどこの『ニモ』だけ観てなかったのは、「魚介類が自分の息子探したりはしねえだろ!」という至極最もだが全く夢の無い理由からであった。オレホントにピクサー映画好きなのかよ…。という訳でご鑑賞。
いやあ、凄かったっす。珊瑚礁の海と魚の色彩が。これ、綺麗というよりもかなりキッツイ色彩で、サイケデリック!といったほうが当たってるでしょう。観ててトリップしそうな極彩色。違法な合成幻覚物質やアルカロイド系物質などを摂取して観るならばぶっ飛べること確実!心当たりのある方はやってみよう!ってかやっちゃいけない!
お話のほうもありがちなヒューマニズムならぬフィッシュニズム?で進んでいくのかと思いきや人道(魚道)主義に目覚めた鮫とそのお仲間達の不気味な民主主義ぶりが逆に薄気味悪く、沈没潜水艦が横たわる機雷だらけの海底のシチュエーションは死の臭いをプンプンさせていて、これもある意味バッドトリップな幻想性を醸し出していた。
毒を持つエチゼンクラゲの大群が画面全てを覆う中での脱出劇はやはり幻覚性の強い画面だったし、特にハイパーリアルだったのはジェット気流の如き高速の潮流に乗って旅する海亀たちの群れ。この場面では下手なSFファンタジー映画などには及びも付かない浮遊感とスピード感を生み出しており、実にサイバーな映像として目に焼きつきました。
結局『子供捜して三千里』の物語はどこへやら、徹底して超現実世界としての海を描いたこの映画は、実はトリップ・ムービーだった!というのがオレの結論であります。みんなでぶっ飛ぼう!
ちなみに特典ディスクにはパソコンなんかでお馴染みのバーチャル水族館が付いてるよ。あなたのTVモニターがニモや熱帯魚たちの泳ぐ水槽に早代わり!残暑の続く今日この頃を涼しげにお魚の泳ぐ様を観て過ごしたい方は是非ドウゾ。DVD¥1800だし。