SWスピンオフ新作『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』が最高にいかしたスペースオペラだった

スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー (監督:ジョン・ファヴロー 2026年アメリカ映画)

全身アーマーのニヒルな賞金稼ぎとフォースを操るちっこいエイリアンが銀河を股にかけた冒険の旅に出る!映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』(以下『M&G』)はスター・ウォーズ・サーガの新たなスピンオフだ。映画作品としては『スカイウォーカーの夜明け』から6年半ぶりとなる新作映画であり、SWファンのオレとしても首を長くして公開を待っていた。というわけで公開初日第1回目をIMAXで視聴!

【STORY】帝国崩壊後の混沌とした銀河。新共和国のウォード大佐は伝説の賞金稼ぎマンダロリアンと、フォースの力を秘めた幼いグローグーを特別任務に起用する。二人は、ジャバ・ザ・ハットの息子ロッタ・ザ・ハットが犯罪組織の巣窟で奴隷闘士として強制的に闘わされているという情報を掴み、惑星シャカリに潜入。しかしそこには恐るべき罠が待ち構えていた!?

主演はマンダロリアンに『ラスト・オブ・アス』『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』のペドロ・パスカル。全身アーマーで素顔を見せないのに存在感が滲み出る!ウォード大佐に『エイリアン』シリーズでお馴染みのシガーニー・ウィーバー。この人がいるだけで画面が締まる。ロッタ・ザ・ハットの声にジェレミー・アレン・ホワイト。いや、この声がまた存在感があって素晴らしかった。監督は『アイアンマン』シリーズのジョン・ファヴロー。ちなみにオレはTVシリーズ『マンダロリアン』はシーズン1までしか観ていない。

いやー楽しかった!『SW』のスピンオフ作品は『ローグ・ワン』も『ハン・ソロ』もどちらもお気に入りなのだが、この『M&G』も早速そのお気に入りに仲間入りだ。『M&G』の楽しさ、それは大人でも子供でも楽しめるであろう単純明快さ、B級映画的な敷居の低い親しみやすさを持った宇宙冒険活劇であるといった点にあるだろう。ニヒルでタフなマンダロリアンと、可愛らしくてちょっぴり不思議なグローグーが、一体どんな活躍を見せてくれるのか?という興味の尽きなさもあるだろう。総じてこの『M&G』、非常に「ワクワク感の止まらない映画」なのだ。

思えばSWシリーズは、その歴史の古さとファンの多さ、そこから生まれる期待値の高さ、さらに言ってしまえば莫大な利潤の動きから、余計な複雑化を抱え込んだ作品群へと変質していった。だが振り返るに、SW第1作であったエピソード4は、「今までにない最高にいかしたスペースオペラSF映画」だったはずではないか。その物語はある程度単純明快だったし、同時に常に「ワクワク感の止まらない」展開を見せてくれていた。しかし、物語の深化と同時に、SWはどんどんとややこしいものと化していったのではないか。

翻ってこの『M&G』にあるものはなにか。それは全身アーマーの賞金稼ぎと、エイリアンと、モンスターと、宇宙船と光線銃であり、それが敵味方に分かれて、大宇宙を舞台にした大活劇を展開してくれるのである。まさに王道のスペースオペラSF映画なのだ。もちろんそれだけでは決して傑作たりえないが、その背景に強固なSW世界が広がっている部分で、物語それ自体の魅力を底上げしているのだ。これまで紡がれてきたSW世界を継承しながら、SWの原点でもある「いかしたスペースオペラSF映画」を再び再現したこと、これが本作の強みだろう。

SWに必要だったのは、壮大な神話の続きではなく、こういう映画だったのかもしれない。長年のファンであれば、あの第1作を初めて観たときの興奮を、誰しも心のどこかに持ち続けているはずだ。『M&G』はその記憶を呼び覚ます。難しいことは何もない。ただ宇宙が広くて、冒険が待っていて、ワクワクが止まらない、それだけでいい。


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