最近聴いたエレクトロニック・ミュージック

Vegyn

Don't Follow Me Because I'm Lost Too!! / Vegyn

ロンドンを拠点に活動するDJ/プロデューサーvegyn。彼のニューアルバムは2015年から2021年までの間に製作された75曲ものローファイ・ヒップホップ・ビートを収めたものとなる。その音は力まず緩みすぎず、毎日のなにげない生活にさりげなくフィットして心地よい落ち着きをもたらしてくれる。いわゆる普段使いの音。こういったニュートラルな音って安心できていいよね。今回のオススメ。

 

Text While Driving If You Want To Meet God! / Vegyn

そのVegynが2019年にリリースした3rdアルバム。なんと1分程度の実験的なローファイ・ヒップホップ・ビートが71曲も収録されているが、どれも実に力が抜けていて心地いい。



Workshop 32 / Kassem Mosse

Workshop 32

ドイツのディープハウスプロデューサー、Kassem Mosseのニューアルバムは、ひたすらモコモコしたローファイハウス。あたかも10年間土に埋められていたマシンで作ったような、夜の鉄塔のてっぺんから微かに響く異音のような、ひどく古びて聞こえる電子音の響きが奇妙に心落ち着かさせる。



Syn-Ket Studien / Hainbach

Syn-Ket Studien

Syn-Ket Studien

  • Hainbach Editions
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ベルリンを拠点に活動する実験的電子音楽作曲家兼ビデオ・クリエーター、Hainbach。その彼がMoog登場以前の1963年にポーランドで開発された電子楽器Syn-Ketを使用して製作されたのがこのアルバムだ。このSyn-Ket、かつてはジョン・イートンやエンニオ・ モリコーネサウンドトラックで使用されたという経緯を持つが、現存するもので演奏可能な機器はこのアルバム使用のものただ1台という世界的なヴィンテージ・マシンなのだ。こうして製作されたアルバムは、電子音楽の本質をうかがい知ることの出来る非常にシンプルかつプリミティヴな電子音に満ち、エレクトリック・ミュージックを愛するものなら陶然として聴き入ってしまうであろう愉しさに満ちている。言うなれば「詫び錆び」なエレクトリック・ミュージック。



Animist /  Vril

ベルリンの老舗テクノレーベルDelsin RecordsからリリースされたVrilの3rdアルバム。これだよこういうのが聴きたかったんだよと思わせる安定のテクノトランス。

 

EVEN MORE D4TA / Moderat

EVEN MORE D4TA

EVEN MORE D4TA

  • Monkeytown Records
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ModeselektorとApparatによるユニットModeratが2022年にリリースしたアルバム「More D4TA」のリミックスアルバム。よりダークになったD4TA。

 

Royal Wavetable Mellodies & Old TDKs / Brainwaltzera

匿名アーチストBrainwaltzeraによるシングル。不穏かつ神秘的なメロディ、金属的で緩やかなビート、内面に静かに沈んでゆくような音の数々。