2014年・2015年度ボリウッド・ボックスオフィス・トップ10まとめ


インド映画を観始めの頃、いったい何から観ればいいのか分からなくて、「とりあえず売れた映画を順番に観とけばいんじゃね?」ということにした。その時参考にしたのがWebサイトBOLLYMOVIEREVIEWZで、ここを眺めながら2011年から2013年までのボリウッド・ボックスオフィス・トップ10全30作品をしらみつぶしに観て行った。その時の記事は「オレとインド映画〜あるいは如何にしてオレはハリウッド作品を観るのを止めインド映画に傾倒したのか - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ」でまとめてある。
ここでも書いたが、別にトップ10だから面白い映画ばかりということは決してなくて、つまらない作品も結構あった。これは別にボリウッド作品に限らず、例えばハリウッド作品の興業成績ベスト10作品全てが面白いわけではないのと一緒である。ただ、面白い面白くない関係なく、「インドの人はこんな感じの映画が好きなんだなあ」というのはなんとなく分かった。
2011年から2013年までのボリウッド・ボックスオフィス・トップ10を観終えた後は特にそういったランキングを気にせずインド映画を観ていたが、話題作を追っかけていると結局はこのランキングに入る映画を多く観ることになる。今まで特に書かなかったが、ここで2014年度のボリウッド・ボックスオフィス・トップ10を載せてみる。映画タイトルのリンク先はこのブログで書いた感想文になる。

Top 10 Bollywood Movies of 2014 by Box Office Collection
1. pk (330.82 Crore)
2. Kick (216.84 Crore)
3. Happy New Year (Hindi) (176.81 Crore)
4. Bang Bang! (hindi) (141.14 Crore)
5. Singham Returns (139.96 Crore)
6. Holiday (112.4 Crore)
7. Jai Ho (107.71 Crore)
8. 2 States (101.61 Crore)
9. Ek Villain (98.02 Crore)
10. Humpty Sharma Ki Dulhania (72.56 Crore)

この2014年度の興業ランキングとオレの個人的な2014年ベスト10との違いはこちらのブログ記事「オレ的インド映画2014年度作品ベストテン!! - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ」を参考にしてもらうといいかもしれない。『pk』という映画史に残っちゃってもいい名作が公開された年だし、インド映画ファンには『Bang Bang!』はマサラ上映には無くてはならない作品として記憶されているだろう。個人的には『Happy New Year』の大雑把な娯楽性は好きだし、『2 States』は真摯なロマンス作品として大いにお勧めしたい。反面、サルマーン兄貴の作品『Kick』や『Jai Ho』はクオリティが低いように思う。『Singham Returns』は前作の爽快さが薄れたのが残念。『Ek Villain』は非常にダークな展開を迎えるので心して観るべし。『Humpty Sharma Ki Dulhania』は『DDLJ』を換骨奪胎したロマンス作品だが、この年はもっと優れたロマンス作があったと思うけどな。
さてお次は2015年度のボリウッド・ボックスオフィス・トップ10だ。

Top 10 Bollywood Movies 2015 by Box Office Collection
1. Bajrangi Bhaijaan (318.14 Crore)
2. Prem Ratan Dhan Payo (190.02 Crore)
3. Bajirao Mastani (164.8 Crore)
4. Tanu Weds Manu Returns (148.47 Crore)
5. Dilwale (139.54 Crore)
6. Baahubali: The Beginning(hindi) (111.38 Crore)
7. ABCD 2 (106.08 Crore)
8. Welcome Back (96.88 Crore)
9. Gabbar is Back (85.41 Crore)
10. Baby (81.67 Crore)

上位3作、『Bajrangi Bhaijaan』『Prem Ratan Dhan Payo』『Bajirao Mastani』は非常に素晴らしい娯楽作品として完成していて安心して観られる傑作揃い。お勧めです。だからこそ『Dilwale』の凡作ぶりが非常に勿体ない。『Tanu Weds Manu Returns』はインド・ロマンス映画のややこしい面白さを頂点まで極めた傑作。前作と一緒にどうぞ。『Baahubali: The Beginning』はまだ第一部ということでちょっと中途半端かな。『ABCD 2』は観て損の無い作品だろう。『Gabbar is Back』と『Baby』の路線はあまり好きになれなかった。
そしてこのランキングの中で1作だけ観ていない作品があった。それが興行成績8位を記録している『Welcome Back』である。というわけで明日この作品の感想書きます〜(実は全部このための前振りだった)。