■監獄学園（プリズンスクール）(1)〜(12) / 平本アキラ
まさかこの年になって学園モノのエロエロ・コメディ漫画にハマるとは思わなかった。タイトルは『監獄学園（プリズンスクール）』、現在12巻まで出ているが、つい最近その存在を知ったオレは全巻まとめてオトナ買いをし、一気に読んでしまった。下品でバカでエロエロで、いやあおもしれえわコレ。なにしろ「乳牛並みのおチチをぶるんぶるんいわす女子高生」とか「微妙に食い込みつつちょっと具のはみ出ている様子を克明に描きこんだパンツ」とか、ありがちな描写がてんこ盛りなのであるが、このコミックはそのありがちな部分を逆手に取って笑いに持って行っているのである。
物語は「女子1000人が在校する高校に5人の男子が入学してきた」というところから始まる。そしてこの5人、果敢にも女子風呂を覗くために出動するが、結局現場を押さえられ、学園を裏で操る《裏生徒会》の裁きにより、《懲罰房》に入れられてしまうのである。そしてここから始まるのは、5人の男子をひたすらいたぶり続ける《裏生徒会》の3人の女子と、《懲罰房》から脱出せんと作戦を練る5人の男子との、知力・体力・精神力を賭けた戦いなのだ。しかし…そんなシリアス展開と見せかけておいて、「いやお前ら、向かう方向全然間違ってるだろ…」と突っ込みたくなるような、文字通り斜め上を爆走するドタバタが繰り広げられるのである。
主要登場人物たちもどれもクセモノばかり。男子の内、主人公となるのはキヨシ。彼はまあ普通なんだが、女子高生の彼女をみつけてしまったばかりに危ない橋をあえて渡ろうとしてしまう。三国志マニアのガクト。「ウンコ漏らし野郎」の異名を持つ彼は、周囲からキヨシとのBLを疑われることになる…。リーゼント姿のシンゴ。彼は《裏生徒会》の陰謀により仲間を裏切る行為に出てしまう。いつもパーカーのフードを被っているジョー。彼はアリが好きなんだ。なんだって言われてもアリが好きなんだ。そして巨体のアンドレ。こいつがヤヴァイ。真性のマゾで、《裏生徒会》の連中にいたぶられればいたぶられほど、危険な快感に身悶えるのだ！
《裏生徒会》の会長は栗原万理。清楚な表情で冷徹な指令を出す。あと、カラス使い。なんでだかよくわかんないけど。《裏生徒会》書記、緑川花。ゆるふわ系の顏をしているが空手使いの暴力女子。キヨシにおしっこをしているところを見られたがために、キヨシに「おしっこしているところを見せろ！」と絡み続ける不可解な思考回路を持っている。彼女の「バカになるぅぅ」のシーンはこのコミックの中でも一二を争う名エロシーンであろう。なんだかわかんないと思うからコミック読んでくれ！オレはこの漫画でこのコが一番お気に入りだな！
そして《裏生徒会》副会長・白木芽衣子、こいつがなにしろ超弩級である。ルックスは上に挙げた書影でお分かりいただけるだろう。なにしろチチ。こいつはチチ。はちきれんばかりの超乳牛系のチチを制服からもブラウスからもはみ出させ、山脈のようなタッパとクレーン車のような長い足を誇らしげに誇示しながら、相手を地獄の底に叩き込む氷のような毒舌罵倒と、毒蛇のようにしなやかな指し棒で牛馬の如く男子高校生を調教する、恐るべきサディスティックの女王様なのである。《懲罰房》での彼女の振る舞いはナチ強制収容所の女看守も斯くの如し、責めて責めて責めまくるその虐待の最中、暴虐の汗にまみれた彼女に馬乗りにされ、そのむせ返るような股間の下にくみひしがれた男子どもは、血反吐と鼻血をぶちまけながら法悦の彼方へと旅立つのである。ああ！ぶって！もっと痛く！もっと強く！…ああ…変態だ…。
このように、『監獄学園（プリズンスクール）』はありがちな学園エロエロラブコメディに見せかけながら、その実態は学園エロエロ変態コメディとして成立しているのである。いやこいつら絶対おかしいって。そしてこの漫画のさらに凄いところは、そんなお下劣＆しょーもない内容のコメディを、シリアスで非常に巧みな描線でもって描いている、ということなのである。要するに絵が上手いのよ！なにより女の子がみんな可愛い上にエロエロなのよ！なお今現在最新刊の14巻では既に《裏生徒会篇》が一応落ち着いて、今度は《表生徒会篇》でまたもや一波乱起こってるんだけど、若干ギャグのトーンが落ちてきていたのを徐々に盛り返してきている最中って感じかな。そういわけでこの『監獄学園（プリズンスクール）』、普通にドスケベな方も物凄いドスケベな方も、ドスケベならきっとゲラゲラ笑って読めるだろうから、早速アマゾンでポチるといいと思うんだよ！
●【名場面】監獄学園(プリズンスクール)の魅力【過激！変態シチュエーションコメディ漫画】
