『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ』は短いけれど本編の完成度をうかがわせる衝撃的なシナリオだった


メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ』、買ってすぐクリアしちゃいました。この『グラウンド・ゼロズ』、そのうち発売するであろう『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』のプロローグを単体で発売したもので、なにしろプロローグっていうぐらいですから短い短い。シナリオは「キューバ南端に設けられた米軍基地内からの捕虜奪還」というもので、マップもその米軍基地だけです。シナリオクリアは2時間ぐらいかな。ステルスゲームの苦手のオレは、トライ&エラー繰り返したんで実質4時間ぐらいかかってると思いますが。なにしろラストなんて、ステルスがあんまり上手くいかないもんだから強行突破して終了させましたよ。
この短さで定価だと¥3000ぐらいするんで文句のある方も多いようですが、オレは満足したしスゲエ面白かったけどな。それにクリア後は同じマップを使った単発のミッションがあれこれ追加されるから、シナリオクリアしてお仕舞い、という作りにはなっていません。まあこのミッションがシナリオと比べて楽しめるかどうか、というのはまた別の話なんですけどねー。シチュエーションとミッション目的は変えてあるけど基本同じマップだし、実はオレはあんまりやる気がしなくて…。
お話のほうは『メタルギアソリッド ピースウォーカー』から数カ月後の1975年が舞台、ということになっていて、捕虜というのもこの時の人間らしいんですが、こっちはやってなかったから物語が若干判り難かった部分はありました。これは最初の画面で「これまでのあらまし」読んどけば判るんですけどね。とりあえず『ピースウォーカー』今度やってみよう。
それにしても今回の『グラウンド・ゼロズ』、リアルさが半端なくアップしていましたね。画像はPS4ということで綺麗だっていうのもありましたが、それだけではないんですよ。これまでMSGって、シナリオこそとってもシリアスでハードなんだけど、プレイ自体は実にゲームゲームした感覚があったんですよ。ちょっと敵に見つかっても隠れて時間が経てばそんなことが無かったように敵が通常の見回り状態に戻っちゃう、とか、「ここが死角ですよ」といったポイントが予めあってそこに隠れとけばOK、みたいな。でも今回の敵はもっとしつこいし警戒をなかなか解かないし、リアルに作りこまれている分「ここは死角になるのか?」みたいな微妙なポイントばかりなんですよ。その分緊張感と見つかったときの危機感は今まで以上でしたね。敵のAIも賢くなっていると思いますが、GUIまわりも刷新されてるし、ゲーム中にできることも増えている、という印象でしたね。
それと、今回はシナリオが思いっきり凄惨なんですよ。オレ今までのMGSのシナリオって、練りに練ってはいるんだろうけど、なんだか頭でっかちというか理屈っぽすぎるように思えて、まるで共感できなかったんですが、この『グラウンド・ゼロズ』では捕虜の虐待の様子は怖気付いてしまうぐらい痛々しいし、なによりもクライマックスの残酷極まりない非道な事実と凄まじいカタストロフの様子は、物凄く衝撃的でしたね。これまでのMGSシリーズの中でも最も呆然とさせられたラストだったといってもいいかもしれない。しかもプロローグでこのテンションでしょ。うわあ、これは本編『ファントムペイン』ではどうなってしまうんだ!?と今から固唾を呑んでおります。しかしシナリオもゲーム性も向上しているけど、難易度も上がっているような気がするんだけどなあ…オレ『ファントムペイン』クリアできんのかなあ…イージーモードとか無いの(涙目で)?
http://www.youtube.com/watch?v=AJhq-L6QCLw:movie:W620