映画『マイティ・ソー ダーク・ワールド』は蛮族ソーが暴れるSFファンタジーだった!

マイティ・ソー ダーク・ワールド (監督:アラン・テイラー 2013年アメリカ映画)

  • マイティ・ソー ダーク・ワールド』をIMAX3Dで観てきましたよ。
  • 2月の初めには公開されてましたが、同時期公開されていた『ウルフ・オブ・ウォールストリート』や『ザ・イースト』のほうを先に観て、『ダーク・ワールド』を後回しにしたのは興味が薄かったからじゃなくて、多分どう観たって安定した面白さだろうし、すぐ観なくても大丈夫って安心してたんですが、実際観てみるとホントに安心して観れる面白さでしたね。
  • 特に粗筋も省きます。またしても宇宙的な危機が訪れ、ソーが必死の戦いを繰り広げる、というヒーローものの定番ストーリーです。6つだか9つだかの平行宇宙が重なる時、そこに全宇宙を暗黒に陥れる恐ろしい災いが!という物凄い大風呂敷を広げたお話ですが、結局地球にあるイギリスで宇宙的な危機がなんとかなっちゃう、という所がソーらしくていいですね。
  • 今回目を惹いたのは、そのSFファンタジー的なビジュアルと世界観の味付けでしょうか。
  • 前回の『マイティ・ソー』は北欧神話の神・ソーとその一族の世界を、偉大なる神の眷属の住まう煌びやかな世界として神話的に描き、そしてそこにシェイクスピア悲劇的な物語展開を持ち込むことによって、アメコミ・ヒーロー作品を重厚な物語として描くことに成功していました。
  • しかし今回の『ダーク・ワールド』ではちょっと味わいが変わって、北欧神話の持つ太古の匂いがするファンタジーのテイストに、バトルシップがミサイルやレーザー砲で戦いを繰り広げるスペース・オペラ的な戦闘を持ち込んでいるんですね。
  • 要するに今回の『ダーク・ワールド』、ロード・オブ・ザ・リング』的な世界の中で『スターウォーズ』的なメカ同士の戦闘が展開し、そこで強力なパワーを持った蛮族ヒーローが暴れまわる、という、ファンタジー映画とSF映画とヒーロー映画のいいとこどりを成功させているんですよ。
  • ここで前作よりも今作のほうが面白い、というのは簡単ですが、前作でしっかりした世界観を構築したからこその、今回の作品の展開なんだと思いますね。
  • そこに前作、そして『アベンジャーズ』でのソーとロキとの確執が改めて描かれ、大いなる危機を乗り越えるためにソーとロキの共闘が持ち込まれる、というのがまたお話を盛り上げるんですね。
  • さらに前作からのソーと地球の恋人ジェーンとの恋の行方、そしてそのジェーンの危機までもが描かれて、お話はさらに盛り上がってゆくんです。
  • 物語では『アベンジャーズ』についてのくすぐりも登場しファンをニヤリとさせ、戦闘が熾烈を極めてゆくクライマックスにおいてさえもユーモアのある描写を忘れないという、もう至れり尽くせりのエンターティンメント大作に仕上がっておりましたよ。
  • しかしマーベル・ヒーロー映画は本当に驚くべき高いクオリティで安定しているのがやはり凄いなあ、と思わせました。観て損の無い映画です。

https://www.youtube.com/watch?v=5au0eAxyj1k:MOVIE

Thor: Dark World

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マイティ・ソー:アスガルドの伝説 (ShoPro Books)

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