『エンド・オブ・ホワイトハウス』は『ホワイトハウス・ダウン』ではなかった…ッ!?

エンド・オブ・ホワイトハウス (監督:アントワン・フークワ 2013年アメリカ映画)


ホワイトハウスがテロリストに制圧されて大騒ぎさ!という映画、『ホワイトハウス・ダウン』です。…いや、『エンド・オブ・ホワイトハウス』です。自分は劇場公開時この『エンド・オブ・ホワイトハウス』はスルーしたんですが『ホワイトハウス・ダウン』は劇場で観たんですね。でもなにしろどっちも同じテーマなのでもう既に自分の中ではタイトルがごっちゃになってます。ごっちゃになってるどころか「あれ?『ラスト・オブ・ホワイトハウス』だったっけ?」とかタイトルすらまともに覚えていません。
で、こっちのほうの(こっちってどっちだよ)『エンド・オブ・ホワイトハウス』は、南北朝鮮統一を目指す狂信的テロリストによって襲撃されギッタギタにされるほうの『エンド・オブ・ホワイトハウス』です(だから『エンド・オブ・ホワイトハウス』ってタイトルの映画は1本だけなんだってば)。もうね、この『エンド・オブ〜』、初っ端からワシントンD.C.が謎の戦闘機の攻撃により本土決戦状態になるのまず楽しいですね!崩れ落ちるワシントン記念塔とか、逃げ惑う善良なアメリカ市民の皆さんが銃弾を浴び虫けらのように死んじゃう様とか、宇宙人の地球侵略みたいで燃えるんですよ!
続いてホワイトハウスを急襲するテロリスト軍団によってSPや警備の皆さんが次々と蜂の巣にされ、血しぶき上げてバタバタと絶命してゆくシーンが続き、物語はいやがおうにも盛り上がります!不意打ちとはいえ圧倒的な火力で力まかせになぶり殺しまくりです!もう一方的な虐殺ですよ!ああ久しぶりに映画でいい虐殺シーン見られたなあ!ありがてえありがてえ!そんなわけでホワイトハウスはあっというまに制圧され占拠され、大統領以下政府要人はテロリストによって地下核シェルターに幽閉されるんですな!もうここまでの流れだけなら傑作中の傑作映画として今年のベストテン映画に殿堂入りしていたかもしれません!
で、その占拠されたホワイトハウスにたった一人生き残っていたのがブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーン!…あ、違いました(いやまあたいした違いは無いんですが)、ええっとたった一人生き残ってたのが大統領SPのマイク・バニングさんで、このバニングさんが超人的な戦闘スキルと、SPだからこその建物構造の知識でもって、どのようにしてテロリストを追いつめていくのか…ッ!!というのがこの映画の見所なんですな。…見所なんですが、あれだけ用意周到にホワイトハウスを陥落させたテロリストが、こっから何故だか初心者マークの運転手みたいに不注意行為と不安全行動でグズグズになってゆくんですよ!
それと、拉致された大統領の代わりに副大統領がテロ鎮圧の指揮を執るんですが、これが偉そうにしてる割には意外と役立たずな奴で、ゼェハァ言いながら孤軍奮闘するバニングさんに「あとお前にまかしたから。ちゃんとやっとけよな」なんて感じの投げっぷり、国防長官の暴走を止めることも出来ず、あとはテロ軍団に翻弄されてうろたえてるだけ、という情けなさぶりを発揮しておりました。そもそも「アメリカがテロリストにキンタマ握られたら世界はエライことになるだろ!」というお話ではありますが、「いや、別に世界全部がアメリカに頼ってるわけじゃないと思うんだけど…」となんとな〜く白けちゃうという、そういうお話でもありましたな。まあ突っ込み所はありつつ、そこそこ楽しめる作品ではありましたよ。

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